注目 2021年 第95回「キネマ旬報ベスト・テン」第1位作品&個人賞発表!

2021年 第95回 キネマ旬報ベスト・テン 第1位作品&個人賞発表! 日本映画作品賞(日本映画ベスト・テン第1位) 「ドライブ・マイ・カー」   外国映画作品賞(外国映画ベスト・テン第1位) 「ノマドランド」   文化映画作品賞(文化映画ベスト・テン第1位) 「水俣曼荼羅」   【個人賞】 日本映画監督賞 濱口 竜介 「ドライブ・マイ・カー」「偶然と想像」 により   日本映画脚本賞 濱口 竜介 大江 崇允 「ドライブ・マイ・カー」により   外国映画監督賞 クロエ・ジャオ 「ノマドランド」「エターナルズ」により   主演女優賞 尾野 真千子 「茜色に焼かれる」 「ヤクザと家族 The Family」により   主演男優賞 役所 広司 「すばらしき世界」により   助演女優賞 三浦 透子 「ドライブ・マイ・カー」 「スパゲティコード・ラブ」により   助演男優賞 鈴木 亮平 「孤狼の血 LEVEL2」「燃えよ剣」「土竜の唄 FINAL」により   新人女優賞 河合 優実 「由宇子の天秤」「サマーフィルムにのって」「偽りのないhappy end」により   新人男優賞 和田 庵 「茜色に焼かれる」 により   読者選出日本映画監督賞 濱口 竜介 「ドライブ・マイ・カー」 により   読者選出外国映画監督賞 クロエ・ジャオ 「ノマドランド」により   読者賞 立川 志らく 連載「立川志らくのシネマ徒然草」により   特別賞 佐藤 忠男 70年以上の評論活動を通して日本の映画文化の発展に貢献をされた功績に対して   キネマ旬報ベスト・テン第2位以降の作品ランキングは、2月4日(金)発売『キネマ旬報2022年2月下旬ベスト・テン発表特別号』に掲載しております。 ご購入はコチラ

注目 2021年 第95回 キネマ旬報ベスト・テン」発表&表彰式 無料配信

「2021年 第95回 キネマ旬報ベスト・テン」発表&表彰式 2月2日無料ライブ配信決定!! この度、2022年2月2日(水)19時より、キネマ旬報公式YouTubeチャンネルにて「2021年 第95回キネマ旬報ベスト・テン発表&表彰式」のライブ配信を行う事が決定致しました。 前年に日本で公開された映画の中から、厳選なるのべ120名以上の選考者の投票により、中立公平に選出された、その年に称賛すべき作品、映画人を表彰する「キネマ旬報ベスト・テン」。1924年に創設され、途中戦争による中断が2年あったものの、世界的にも非常に長い歴史を持つ映画賞であり、今回で95回目の開催となります。 2022年2月2日(水)19時~ 全16賞を一挙発表! 各受賞者へトロフィ授与する表彰式の模様をBunkamuraオーチャードホールよりライブ配信いたします! 【概要】 「2021年 第95回 キネマ旬報ベスト・テン」 ■日時:2022年2月2日(水)19:00〜  ■視聴方法:↓キネマ旬報公式youtubeチャンネルにて(事前に「チャンネル登録」をお願いします) https://www.youtube.com/watch?v=z4yoXBcWbJ0 ■「2021年 第95回 キネマ旬報ベスト・テン」全16賞 第1位(日本映画作品賞)、第1位(外国映画作品賞)、第1位(文化映画作品賞)、日本映画監督賞、日本映画脚本賞、外国映画監督賞、主演女優賞、主演男優賞、助演女優賞、助演男優賞、新人女優賞、新人男優賞、読者賞、読者選出日本映画監督賞、読者選出外国映画監督賞、特別賞 ※ベスト・テン表彰式の前に「映画感想文コンクール2021」の表彰も行います 選考者による投票結果など、2位以下を含めた全賞の詳しい結果につきましては、2022年2月4日(金)発売の「キネマ旬報2月下旬ベスト・テン発表号」に掲載いたします。こちらよりお求めください。 ●主催:キネマ旬報社 ●ICTパートナー:NTT東日本 ●会場協力:Bunkamura   【キネマ旬報ベスト・テンとは】 『キネマ旬報』は、1919(大正8)年に創刊し、現在まで続いている映画雑誌として、世界一の歴史を誇ります。最初に、キネマ旬報ベスト・テンを行ったのは、1924年度(大正13年)。当初は、編集同人のみによる投票で、〈芸術的に最も優れた映画〉〈娯楽的に最も優れた映画〉の2部門(外国映画部門のみ)でしたが、1926年(大正15年)、日本映画の水準が上がったのを機に、現在と同様〈日本映画〉〈外国映画〉の2部門に分けたベスト・テンに変わりました。戦争による中断があったものの、大正年間から継続的にベスト・テンは選出され続けており、2021年度のベスト・テンで95回を数えます。 「キネマ旬報ベスト・テン」の特徴 ■世界的にみても、非常に長い歴史を持つ映画賞(今回で95回を数える。ちなみに、アメリカのアカデミー賞は2022年で第94回となる)であること。 ■ベスト・テンという形で、その年を代表する「日本映画」「外国映画」「文化映画」を10本、さらに「日本映画」と「外国映画」には読者選出部門を設け、それぞれの10本を挙げるほか、「日本映画監督賞」「外国映画監督賞」「日本映画脚本賞」「日本映画主演女優賞」「日本映画主演男優賞」「日本映画助演女優賞」「日本映画助演男優賞」「日本映画新人女優賞」「日本映画新人男優賞」「読者選出日本映画監督賞」「読者選出外国映画監督賞」「キネマ旬報読者賞」と、その年の称賛すべき作品・映画人を多面的に選び出していること。 ■ベスト・テン及び各賞の選考者は、映画を多く見ている者に厳しく限定され、しかも選考者数が多く(2021年度はのべ120名以上)、さらにその年齢・所属の幅(映画評論家、ジャーナリストなど)も広いことから、当年の映画界の実勢を反映する、最も中立的で信頼に足る映画賞という評価を受けていること。 ■特別賞に関して 『キネマ旬報』は2019年に創刊100周年を迎え、1世紀にもわたり続けてこられたのは、多くの映画と映画関係者、何よりも映画ファンに支えられてきたからこそと確信しております。 そこで、100周年を迎えた2018年度より、改めて特別賞を設け、より、多くの映画人の業績を讃え、先達への敬意と感謝の意を表すべく、「キネマ旬報ベスト・テン 特別賞」を設けました。 (※過去にも2度、「特別賞」という名称での授賞がございましたが、本賞は創刊100周年を機に制定した新たな賞と位置づけております) ■文化映画に関して 「社会、文化、科学、芸術、教育といった教養的な視点から国内で制作された映像作品で、ドキュメンタリー映画や短編など、幅広いジャンルを取り扱っています。一般劇場公開はされてはいない、公民館やホール等で上映された作品も対象です」 [adchord]

特集 カンヌで4冠受賞!『ドライブ・マイ・カー』濱口竜介 × 三宅唱 × 三浦哲哉 鼎談

※本文中に一部映画「ドライブ・マイ・カー」のネタバレがありますのでご了承ください 「われわれは終わった後を生きている」という気分   「ドライブ・マイ・カー」の完成を祝し、濱ロ竜介監督をこの2人が囲んだ! 「きみの鳥はうたえる」(18年)の三宅唱監督は、たとえば『ユリイカ』18年9月号で濱ロ監督からの「公開質問」に答え、監督同士の緊張感のなかにシンパシーを送り合う仲。 そして三浦哲哉は、濱口監督の大作を分析し長篇評論『『ハッピーアワー』論』(18年、羽鳥書店)を書き上げた同時代の伴走的批評家。 3人は「映画演出の勉強会」をともに行う間柄でもある。映画となれば話はどこからでもはじまり千夜一夜は瞬く間、と申しますが3人の映画長話、どこまで転がってゆくでしょう?   こんな映画を作ってくれてありがとうございます   三浦 このたび濱口さんが監督された「ドライブ・マイ・カー」を観て、これはすごい映画ができたな、と心からしびれまくったかんじです。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(85年、ロバート・ゼメキス監督)ばりのと言いますか、映画の流れに強烈に没頭させられました。主人公の家福(西島秀俊)たちは赤いサーブ900に運ばれ、ある意味で過去に戻っていく。そこで様々なパーツが交差し、やがて未来が開かれる。赤いサーブがデロリアンを彷彿とさせたというわけですが、エンタメとしての充実度がすごい。「こうすればもっと面白くなったんじゃないか?」とダメ出しする隙がなかったです。音楽も衣裳も、いちいち細やかですばらしかった。三宅さんはどうでしたか? 三宅 僕もすっかり「ドライブ・マイ・カー」の世界に夢中になりました。何が面白かったのか?まず「映画の中で舞台を観るのってこんなに面白かったっけ?」という点が、本当に新鮮な驚きでした。そして「映画のなかで舞台を観る面白さ」というのが、舞台のシーンではない日常のシーンにもじわじわと波及していき、「役者の演技を見るのってこんなに面白かったっけ!」「人が話したり黙ったり動いたり止まったりするのを見るのってこんなに面白かったっけ!」と呆気にとられ、ニコニコしてしまいました。物語がどんどんシリアスになるその行方を、息をつめて見守りながらも、同時に興奮し続け、映画が終わったときにはとても元気になっていました。一映画ファンとして、こんな映画を作ってくれてありがとうございます。また同業者として、多くの勇気をもらったこともお伝えしたいです。あともう一個、終盤で「あ、まだ終わんないで!」って声を出しそうになりました。 濱ロ いやあ、もう。ありがとうございます。お二人にそう言っていただけたら心から嬉しいです。   三浦 役者の演技を見る面白さ、と言えば、家福が多国籍の俳優たちをオーディションする場面で、私は最初に涙がだーっと出てきた(笑)。高槻(岡田将生)とジャニス・チャン(ソニア・ユアン)がチェーホフ『ワーニャ伯父さん』の一場面を演じるところで、高槻がいきなり大胆な挑発まがいの動きをし、それにジャニスがものすごく生々しく色っぽい反応を返す。即興的な新鮮さもありつつ、カメラの動きはぴたっと完壁に決まっている。台詞がまた二人の今後を告げる予言のように響いて、ぞぞぞぞ……という興奮が押し寄せてきます。一体どうやったらこうなるのか……たとえば具体的には何テイクぐらい撮られたのでしょう? 濱ロ あの場面は、キスシーンも含め乱暴な感じの肉体接触もあるので、2人の中で完全に合意ができていないと安心して演技はできない場面です。ぶっつけ本番ではいけなくて、演じる役者としては全部理解していないといけない。ソニア・ユアンさんの初めての出演場面でもあったので、事前に2日くらいやって、岡田くんとの「本読み」も大まかな動きも前日のうちに決めておきました。横移動での撮影がいわば「カット1」で、鏡に向いた岡田くんを撮るのが「カット2」。そしてソニアさんがメインで映るものが「カット3」。カメラの動きなどでNGがあれば止めて、それぞれ最後まで通せたものがOKテイクになっています。一方で家福らのリアクションをBカメで、下川龍一くんが狙っているという状況でした。この3テイクを、編集で組み合わせたんです。構想段階からすると、西島さんの目線を強調したアングルも撮りたかった。でも、これ以上やると俳優さんとの「信頼関係」が壊れそうな気がしたので、やめておきました。 三浦 「信頼関係」とは、どういうことですか? 濱口 もしアングルがほしくて追加して撮るとして、演技のクオリティのためには通してもらったほうがいい。すると、もう一度身体接触を伴う、非常に消耗するような場面をやってもらわなくてはならない。しかも演技に問題があるわけではなく、既に演技としては十分すばらしく撮れている。違うアングルで演技がこのクオリティまで再び至るとは限らない。特にソニアさんにとっては初日の撮影で、言語も文化も異なる不安のなかで演技をしている。闇雲に撮っている、役者を濫用している監督のように感じられる危険があると思いました。だから、家福目線のアングルは撮らずに、3テイクで構成しよう、と判断しました。 三浦 ソニアさんがぐっと岡田さんをみつめる表情などもきわめて印象的なんですが、濱口さんは、俳優たちにどの程度、指示をしていたんですか?   濱口 「本読み」をして、大まかなことを決めたら、基本的に本番での演技は、俳優にお任せしています。なのであの場面に限らず、演技のニュアンスは基本的に、俳優自身から出てきたものなんですよ。もちろん動きや方向は、指示をしますけど感情的な面は、俳優から「たまたま」出てくるものだと考えています。結果的に「俳優からたまたま出てきたものをたまたまうまく捉えられたな」というテイクのみをつなげていきます。そういう偶然を映画のなかでどう位置づけていくか、を考えて編集していきました。   終わっている。でも生きなければならない。   三宅 濱口さんの映画では映画と演劇が出会います。これまでに「親密さ」(12年)で若い役者が舞台を作り上げるシチュエーションを撮っていますが、「ドライブ・マイ・カー」では多国籍の老若男女の演劇を撮った理由を教えてください。 濱口 映画で演劇を撮るのって、やっぱり難しいところがあるんですよ。たとえば現在の演劇を参照するなら、身体パフォーマンス寄りの演技っていうものもあるけど、それは映画にすると、生身の舞台を観て感じるほどの緊張感は持ち得ない気がしています。そういうパフォーマンスを観ているときに観客の身体に起きることって、少なくともその演じる身体を観続けていないと、起こらないことなわけで。だから劇中劇の演技は、舞台的ではなく映画の演技と同じようにアプローチしたいと思いました。普通にセリフを覚えて、セリフを言う。ただ、その際に相手と相互発展する形で演技をしてもらう。そういうシンプルな演技を撮りたいと考えたときに「多言語演劇だとすごくシンプルに”相互作用し合う”演技ができる」と仮説を立てました。もちろん「言葉が通じない難しさ」というのはあるんだけど、それは「国際演劇祭に呼ばれる演出家」の前衛性として捉えられる要素です。結果として、すごくシンプルに「相手に反応して演技をすること」が、この言語的条件だからこそ生まれたと思います。人物の年齢幅が広がったのは、単純に上演する戯曲、『ワーニャ伯父さん』の登場人物の年齢分布がそうだから、という理由が大きいと思います。   三宅 戯曲を選択したのは濱口さんだろうと勝手に思っていたんですが、村上春樹さんの小説を読んだら『ワーニャ伯父さん』が出てきて「あれ、原作に忠実だったんだ!」と。別戯曲に変えることもできたかと思いますが、そのまま『ワーニャ伯父さん』を使い、より深めて短篇小説が約3時間の映画になっている。この戯曲に魅かれた点について教えてください。 濱ロ 『ワーニャ伯父さん』の上演されるのも観ていたし、戯曲も読んでもいたんですが、ものすごく印象に残っている劇でもなかったんです。でも『ドライブ・マイ・カー』を読んで、家福がワーニャを演じるという前提で『ワーニャ伯父さん』を読んでみると、想像がどんどん膨らんでいって。家福がこれを演じるのはつらいだろう……という視点で読んだときに改めて、チェーホフのテキストの強度や普遍性に打たれる体験をしました。誰が思ってもおかしくないようなことがセリフになっている。みんなの根っこにそのまま届くような「すべての人の言葉」とでもいうものが、ここには書かれている、と気づきました。この映画が約3時間になった理由として、チェーホフのテキストにものすごく引っ張られたっていうのがあると思います。 三宅 「みんなのセリフ」ということに重なるかもしれませんが、『ワーニャ伯父さん』を見たり読んだりするたび、日本のこの20年間の空気も重なるなあ、と個人的に感じていました。チェーホフが普遍的で本質的なことを書いているからですが。ぼくが惹かれたのはドライバーのみさき(三浦透子)の存在。彼女は演劇ワークショップとは直接関係ないけれど、最も『ワーニャ伯父さん』的な人物だと感じました。若いのに、若くない。終わっている。でも生きなければならない。強烈な語りだけれど、いまこの日本に生きている自分の肌感覚に並走してくれる感じがありました。それが「ドライブ・マイ・カー」という作品が僕に突き刺さった理由かもしれません。 三浦 高槻も「一回スキャンダルで下された役者」っていう設定で、共通しますね。『ワーニャ伯父さん』でチェーホフが描いた「栄光の後の時間」が浸透している。 濱ロ なるほど。「われわれは終わった後を生きている」。たしかに、この映画にそういう気分はある気がしますね。 三浦 「一度終わってしまった人物」が集結する話なんですよね。イ・ユナ(バク・ユリム)も踊れなくなったダンサーだし。それぞれが過去のしがらみに足を取られていて、それゆえディープな交流が起こる。濱口さんの過去作の「震災以後」というテーマとつながっているし、ほんと「同時代」の映画だと感じました。   希望の映画 三浦 ただ同時に、ポジティブな力に充ちた希望の映画でももちろんあって、あるところから肯定的な変化が次々と連鎖していくじゃないですか。僕の印象だと、その決定的な起爆剤になったのが、木漏れ日が降り注ぐ広島の公園での立ち稽古の場面ですよね。ジャニスとイ・ユナが繊細きわまりないインタープレイを披露して、家福が「いますごいことが起きた」と言う(笑)。自分で言うのがすばらしいですよね。「連鎖が始まったぞ!」っていう予感に打たれて、2回目の号泣をしました(笑)。 濱口 ありがとうございます(笑)。 三宅 あの広島の公園の場面は、導入のパンから美しすぎて。「ヤンヤン夏の想い出」(00年、エドワード・ヤン監督)の冒頭の結婚式の場面に匹敵する美しさで、「シノミー(撮影の四宮秀俊)やったね!」って思いました。それに『ドライブ・マイ・カー』って、天候がすごくなまめかしく映っていますよね。回転している地球、つまり世界が刻一刻と動いている感じが、本当に居心地がよかったんですよね。   濱ロ ヤンの名前が…!嬉しいです。三宅さんは、「Playback」(12年)も「きみの鳥はうたえる」もシノミーと一緒に仕事をしてきたわけですけど、『ドライブ・マイ・カー』の撮影は、どうでしたか? 三宅 セクシーですよね。奥さん役の霧島れいかさんがとてもなまめかしい。ファーストカットから「こんなセクシーなカットから始まんの?!西島さんも脱いでんじゃん!!」って(笑)。ぼくがこう言うと下品な場面っぽいけど、とても品がある。寝室場面以外も当然セクシーで。特に皆さんの立ち姿、その美しさを捉える画面が印象的でした。しゃんと立つ人がたくさん出てくる、ってところにこの映画の美しさや品があるんじゃないか。そのなかで岡田さんだけは、わざと少しやわらかい身体所作にしていると思うけど、誰ひとり人間がふにゃふにゃしてないんですよ。特に、広島の事務局のお二人が最高!高槻の事件が起きた後に、駐車場で家福に選択を迫る、あの知性と立ち姿がとても好き。「ここに頭のいい人が写っている!」って思って。セリフ内容、目の向き、声のトーンもあるけど、あの立ち姿に「大人な映画だわ!」って本当に思った。立ち位置はどう一緒に作っているんですか? 濱ロ 「ここに立ってください」って立ち位置の指示はしません。本当にセリフだけを覚えてもらって。関係性というかシチュエーションで、互いの距離は自ずと決まるじゃないですか。「自然に止まってくれれば、撮りますから」って言って撮ったんです。シノミーがすごいなと思うのは、一人も立ち位置を決めて立たせていないのに「ここにカメラを置けば、この俳優をこう撮れる」という感覚的な理解がある。だから、役者たちはカメラのことを気にしないで動いていたと思います。にもかかわらずシノミーは常に調和を感じさせるようにレンズや距離を選択できる。これはどんなカメラマンでもできることではないです。   「家福が誰かを見ている映画」 三浦 クライマックスの話もしたいんですが、西島さんが三浦さんと、倒壊した家の前で演技をするロングテイクがあるじゃないですか。あそこは、もう出だしから西島さんのテンションが今までと違う。樵梓しているというか、それに引き込まれて、数分間、まさに息を呑んで見続けるしかない、というすばらしいショットでした。 三宅 あの2人を同じ画面内でワンカットで捉える、という選択ですよね。強い感情のやりとりがある場面って、邪魔したくないから2人一緒に撮りたいんだけど、でも顔に浮かぶ繊細なものが映らないかもしれない。じゃあ1人1人切り返しで顔を捉えたら安心かというと、そうでもない。カット数も増え、カメラが目線に入ることで演技の質が微妙に変わり、2人の間に起きるはずのことが消えてしまうかもしれない。 三浦 西島さんを見つめ続ける三浦さんの顔もまるごと撮ってるのがいいんですよ! 濱口 役者みんな素晴らしい演技をみせてくれた、と思っているんですが、一番基盤となったのは、やっぱり西島さんがちゃんと相手役を見聞きしてくれたことだと思ってます。基本的に『ドライブ・マイ・カー』は「家福が誰かを見ている映画」なんです。俳優一人一人見せ場があって、各々その場でちゃんと爆発してくれているんだけど、その支えは「家福、と言うか西島さん本人がちゃんと見て聞いてくれていた」ってところにある。撮っていて、それはすごく幸運なキャスティングだと思いました。一方で、その西島さんが心情吐露するクライマックスでは、三浦さんがその役割を担ってくれた気がしています。 三宅 三浦さんが、見つめ返すってことですね。 濱ロ そう。すべての演技がそうでなくてはいけないとは思わないけど、そういう互いに影響を与える「相互作用」による演技が、今回の作品には必要だと考えていました。 三宅 本当にそう思います。「今まで僕は正面から向き合ってこなかった」というセリフがありますが、その感情が、演技のスタイルやカメラのスタイルまでをも導いているというか、この映画全体の骨格になったのではないか。序盤の頃の西島さんは相手を鏡越しに見ていたり、玄関で会話しても同じショットには入らなかったり、お互いを正面からは見ていませんよね。それが終盤、西島さんが三浦さんの瞳そのものを見返しているのかはわからないけれど、とにかく顔と体は相手の正面を向いていることが、90度真横から捉えられている。そしてラスト、舞台劇『ワーニャ伯父さん』の上演場面。ここではついに西島さんの瞳を真正面から捉える。つまり西島さんが真正面から向き合い、見つめることができたように、今度は観客である我々が、映画の舞台上の演技に対して、正面から向き合う経験をさせてもらえる。そして、正面から見るとこんなにいろんなものが見えてくるんだっていうのを経験させてもらえる。 三浦 西島さんが涙を見せる場面が美しいのは、伏線が効いているからでもあると思います。俳優の熱演によって真情が露見する、というだけではない。序盤に音(霧島れいか)が家福に語る物語のなかで、音の心の奥底から出てきたらしい架空の人物がポタポタと涙でシーツを濡らすと描写されます。そのとても切実な涙を引き取って、家福が涙を流している。こんなふうに、いなくなった過去の存在の気配がふとありありと蘇る仕掛けが、いくつもなされています。音もそうですが、みさきを残して死んだ母もそうです。みさきがドライバーになると、家福は、そのすぐ後ろに座りますが、それはお母さんがかつて座っていたのと同じ場所です。いまを生きる誰かのすぐ後ろに、過去の存在が、いわば「背後霊」のようにいて、人物の巧みな配置によって、その気配がふわっと伝わってくる。いわば「背後霊映画」として本作を見ることもできるかもしれないと思いました。『ワーニャ伯父さん』の上演で、イ・ユナが家福を後ろから抱きとめるところは、多重に張りめぐされた要素が一挙に束ねられて、ここで最後に号泣しました(笑)。   三宅 霊つながりだと、水や水辺の場面がすごく多いなと思いました。湾岸の道路や橋、護岸の階段、そして雪原を選んでいる。濱ロさんは、なんでそんなに水辺に執着したんですか。 濱ロ 多いですよね(笑)。そこはやっぱりなにか……主題ってもんじゃないですか?涙もそうなのかもしれないけど、水が流れて、最終的に冷え固まって雪となるような、そういう映画企体の見取り図というのはあったように思います。 三宅 うわあ、楽しく作ってますね(笑)。もう一度見たくなってきました!もっと聞きたいので、また続きをどこかで。 構成・ゆっきゅん


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新作映画NEW MOVIE

三姉妹(2020)

公開: 2022年6月17日

「オアシス」のムン・ソリが主演・製作を兼任したヒューマンドラマ。同じソウルに暮らしながらも、それぞれに問題を抱える三姉妹が、久しぶりに年老いた父の誕生日に集まった。その席上、彼女たちは蓋をしていた幼い頃からの心の傷に真正面から向き合うことになる。共演は「マルモイ ことばあつめ」のキム・ソニョン、「ベテラン」のチャン・ユンジュ。

FLEE フリー

公開: 2022年6月10日

第94回アカデミー賞で史上初めて国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー賞、長編アニメーション賞の3部門に同時ノミネートされたドキュメンタリー。故郷アフガニスタンからデンマークに亡命した青年の壮絶な半生を、アニメーションを駆使して描き出す。監督は、これまで数々のラジオ・ドキュメンタリーを手掛けてきたヨナス・ポヘール・ラスムセン。アヌシー国際アニメーション映画祭では、最高賞となるクリスタル賞など3部門を受賞。

峠 最後のサムライ

公開: 2022年6月17日

司馬遼太郎のベストセラー小説『峠』の初映画化。慶応3年、大政奉還により徳川幕府は終焉を迎え、諸藩は東軍と西軍に二分していく。戊辰戦争が勃発すると、越後長岡藩の家老・河井継之助は民の暮らしを守るため、いずれにも属さない武装中立を目指すが……。監督・脚本は、「蜩ノ記」の小泉堯史。出演は、「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」の役所広司、「ラストレター」の松たか子。

ナワリヌイ

公開: 2022年6月17日

ロシアの弁護士で政治活動家でもあるアレクセイ・ナワリヌイの毒殺未遂事件に迫るドキュメンタリー。2020年8月、ナワリヌイが飛行機の中で突如瀕死の状態に陥った。奇跡的に一命を取り留めるが、毒物“ノビチョク”が彼の飲み物に混入されていたことが判明する。監督は「ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった」のダニエル・ロアー。事件の直後からナワリヌイや家族、調査チームに密着し、本作を極秘裏に製作した。

PLAN75

公開: 2022年6月17日

是枝裕和が総合監修を務めたオムニバス「十年 Ten Years Japan」の一編を元に、出演者を一新した早川千絵の初長編。超高齢化社会に対応して日本政府が導入した75歳以上の高齢者が自ら死を選ぶ制度“プラン75”に翻弄される人々の物語。出演は「男はつらいよ お帰り 寅さん」の倍賞千恵子、「ヤクザと家族 The Family」の磯村勇斗、「サマーフィルムにのって」の河合優実。

はい、泳げません

公開: 2022年6月10日

ノンフィクション作家、高橋秀実による同名エッセーを、長谷川博己&綾瀬はるか共演で映画化。大学で哲学を教える小鳥遊雄司は、泳げない。ある日、ひょんなことから水泳教室を訪れるが、そのプールの受付で強引に入会を勧めてきたのが水泳コーチ・薄原静香だった。監督は「舟を編む」の脚本を担当、「プリズン13」などの監督を務めた渡辺謙作。

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僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション

公開: 2021年8月6日

超常能力”個性”を持つ人が約8割を占める中”無個性”の少年が最高のヒーローを目指す少年漫画原作のアニメシリーズ劇場版第3弾。謎の集団が“個性”を崩壊に導く爆弾を各地に設置。全世界のプロヒーローとインターン中のヒーロー科が招集され、回収にあたる。TV版や前2作から引き続き長崎健司が監督。原作者の堀越耕平は本作の総監修とキャラクター原案も手がける。『弱虫ペダル』シリーズの山下大輝らおなじみの声優陣も集結。

アジアの天使

公開: 2021年7月2日

「生きちゃった」の石井裕也監督が、メンバーの95%以上が韓国というスタッフ・出演チームを組み、全編韓国ロケをした人間ドラマ。妻を失い韓国にいる兄の元へ行く剛。家族関係に悩むタレントのソル。二つの家族がソウルで出会い、新しい家族の形を模索する。「ぼくたちの家族」はじめ石井監督と5度目のタッグになる池松壮亮が本作で韓国初進出。剛の兄をキム・ギドク監督作「人間の時間」など海外作品に多数出演するオダギリジョーが、ソルを「金子文子と朴烈」のチェ・ヒソが演じる。第16回大阪アジアン映画祭クロージング作品。

ショーシャンクの空に

公開: 1995年6月3日

20年近くの刑務所生活の中でもおのれを見失わず、ついには脱獄に成功した男の奇妙な逸話の数々と、その親友の囚人をめぐるヒューマン・ドラマ。ホラー小説の大家、スティーブン・キングの非ホラー小説の傑作といわれた中編『刑務所のリタ・ヘイワース』(邦訳は新潮文庫『ゴールデンボーイ』に所収)を、「フランケンシュタイン(1994)」の脚本家、フランク・ダラボンが初監督と脚色を手掛けて映画化。製作はニキ・マーヴィン、撮影は「未来は今」のロジャー・ディーキンス、音楽は「ザ・プレイヤー」のトーマス・ニューマン、美術は「ドクトル・ジバゴ」「オリバー!」で2度アカデミー賞を受賞したテレンス・マーシュがそれぞれ担当。主演は「星に想いを」のティム・ロビンスと「アウトブレイク」のモーガン・フリーマン。共演は「トレスパス」のウィリアム・サドラー、「デモリションマン」のボブ・ガントン、「ナッツ」などのベテラン、ジェームズ・ウィットモアほか。95年度キネマ旬報外国映画ベスト・ワン作品。

仁義なき戦い

公開: 1973年1月13日

日本暴力団抗争史上で最も多くの血を流した“広島ヤクザ戦争”をドキュメンタリータッチで描く。原作は抗争渦中の人物“美能組”元組長の獄中手記をもとに書き綴った飯干晃一の同名小説。脚本は「日本暴力団 殺しの盃」の笠原和夫、監督は「人斬り与太 狂犬三兄弟」の深作欣二、撮影は「着流し百人」の吉田貞次がそれぞれ担当。

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ノイズ 豪華版 Blu-ray&DVD

2022年6月22日発売

藤原竜也、松山ケンイチのW主演による新感覚サスペンス。絶海の孤島に突然現れた不気味な男。誰も名を知らないその男に家族を狙われた泉圭太は、親友の田辺純、新米警察官の守屋真一郎と共に、誤ってその男を殺してしまう。特典ディスク付き。

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『特別狙撃隊S.W.A.T.』をリブートしたポリスアクション第4シーズンのBOX。新型コロナの影響でL.A.にロックダウンが迫る中、BLM運動のデモ隊が通りを埋め尽くしていた。ホンドーは1992年のロス暴動のことを思い出し…。全18話を収録。

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ジェームズ・スペイダー主演による心理サスペンスアクション第8シーズンのBOX。昏睡状態だったドムが目を覚まし、レッドは伝説的な犯罪者・ロアノークを捜すようチームに指示をする。全22話を収録。

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危機管理と交渉のエキスパートチームが巧みな交渉術で難事件を解決に導くクライムサスペンスの第2シーズン。エリックの宿敵、ダミアン・ディレインが、エリックとナタリーの娘・イーヴィーを誘拐し“3つの願い”を叶えろと迫る。全13話を収録。

スケジュールSCHEDULE

映画公開スケジュール

2022年7月1日 公開予定

アフター・エブリシング

映画 ゆるキャン

あfろによるコミックスを原作にしたTVアニメ『ゆるキャン△』の劇場版。高校時代、キャンプを通じて関係を育んでいった、なでしこ、リン、千明、あおい、斉藤の5人。時を経てそれぞれの道を歩んでいる彼女たちが、とあるきっかけでキャンプ場を作ることになる。TV版の監督を務めた京極義昭を始め、声の出演の花守ゆみり、東山奈央、原紗友里、豊崎愛生、高橋李依といったスタッフ・キャストが再集結。

エルヴィス

哭悲 THE SADNESS

第25回ファンタジア国際映画祭にて初監督作品が対象のNew Flesh Award for Best First Feature部門最優秀映画賞を受賞しジャンル系映画祭を賑わせたホラー。感染者の凶暴性を助長する謎のウイルスが広まり暴力が溢れる台湾の街で、ある男女が再会を目指す。監督は、本作が初長編のロブ・ジャバズ。出演は、ドラマ『76号恐怖書店』(未)のレジーナ・レイ、ドラマ『追撃者 ~逆局~』のベラント・チュウほか。

バズ・ライトイヤー

「トイ・ストーリー」シリーズのキャラクター、バズの知られざるルーツを描くCGアニメ。有能なスペース・レンジャーのバズは自分の力を過信して、1200人もの乗組員とともに危険な惑星に不時着してしまう。バズは全員を地球に帰還させようとするが……。監督は、「ファインディング・ドリー」で共同監督を務めたアンガス・マクレーン。声の出演は、「アベンジャーズ」シリーズのクリス・エヴァンス、「ハスラーズ」のキキ・パーマー。日本版キャストは、「孤狼の血 LEVEL2」の鈴木亮平。

ランキングRANKING

週末映画ランキング

1位
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トップガン マーヴェリック

超精鋭パイロット養成校トップガンの訓練生の青春を描いたトム・クルーズ主演のアクション作「トップガン」の36年ぶりの続編。困難な任務に直面したベスト・オブ・ザ・ベストのパイロットたちの元に、伝説のパイロット・マーヴェリックが教官として赴任する。監督は、「オブリビオン」のジョセフ・コシンスキー。前作で一躍トップスターとなったトム・クルーズが引き続き型破りなマーヴェリックを演じ、戦闘機にIMAXクオリティカメラ6台を搭載し、CG合成を使用せずに飛行シーンの撮影を敢行。また、製作にも参加している。前作にも出演したヴァル・キルマーのほか、「セッション」のマイルズ・テラー、オスカー俳優のジェニファー・コネリーらが共演。
2位
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ドラゴンボール超 スーパーヒーロー

前作「ドラゴンボール超 ブロリー」が全世界興行収入135億円を記録した人気アニメ映画第4弾。かつて悟空により壊滅した悪の組織・レッドリボン軍が復活。不穏な動きを察知したピッコロは基地へと潜入するが、そこでまさかの最凶兵器の存在を知ることに。声優は、TV版でもおなじみの野沢雅子、古川登志夫らに加え、「さよならの朝に約束の花をかざろう」の入野自由、「夏目友人帳」シリーズの神谷浩史、「バブル」の宮野真守らが出演。監督は、「ドラゴンボール超 ブロリー」で3Dパートを手掛けた児玉徹郎。
3位
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映画 五等分の花嫁

春場ねぎのラブコメディ漫画を原作にしたTVアニメの完結編にあたる劇場版。勉強嫌いで落第寸前にある五つ子姉妹を、アルバイト家庭教師として卒業まで導くことになった風太郎。高校生活最後のイベントである学園祭を迎え、風太郎は五つ子にある思いを告げる。監督は、『異世界食堂』シリーズの神保昌登。『鬼滅の刃』シリーズの松岡禎丞ら声優陣がTV版に引き続き各キャラクターの声を担当。
4位
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シン・ウルトラマン

1966年の放送開始以来、今なお根強い人気を誇る、“ウルトラマン”を企画・脚本庵野秀明、監督・樋口真嗣の「シン・ゴジラ」コンビが映画化。次々と巨大不明生物【禍威獣(カイジュウ)】があらわれ、その存在が日常となった日本。通常兵器が役に立たない禍威獣に対するため、禍威獣対策のスペシャリストを集結し、【禍特対(カトクタイ)】を設立。メンバーは日々任務にあたっていた。そんなある日、大気圏外から銀色の巨人が突然出現し……主人公の神永新二を斎藤工、彼とバディを組む浅見弘子を長澤まさみが演じる。西島秀俊、Hey! Say! JUMPの有岡大貴、早見あかりらが脇を固めている。
5位
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バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版

世界的探偵小説『シャーロック・ホームズ』シリーズを原案とし、ディーン・フジオカ演じる誉獅子雄(ほまれししお)と、岩田剛典演じる若宮潤一(わかみやじゅんいち)が、唯一無二の名探偵バディとして数々の難事件を解決するフジテレビ系月9ドラマ『シャーロック』の劇場版。ホームズシリーズ最高傑作と呼び声の高い『バスカヴィル家の犬』をモチーフに、華麗なる一族の闇に獅子雄と若宮が迫る。ドラマの魅力的なキャラクター、テンポの良いスタイリッシュな演出、美しい映像はそのままに、映画ならではの重厚感をもたらすのは「容疑者Xの献身」「昼顔」などの西谷弘監督。徐々に忍び寄る恐怖が、やがて画面を覆いつくす、本格心理スリラー。

今週のオススメ作品

ジェシカ

謎の女戦士率いるはぐれ者たちが繰り広げる壮絶なバトルを映し出す近未来SF。生きるために略奪や殺人を繰り返す“怪物”と化した孤児たちを抹殺するため、武装ドローンを操る特殊部隊が始動。そんななか、孤児たちのリーダー、ジェシカは1人の少年を救い出す。出演は「LOVE 3D」のアオミ・ミュヨック、「グッバイ・ファーストラブ」のセバスティアン・ウルゼンドヴスキー。監督は、本作が長編デビューとなるキャロリーヌ・ポギ&ジョナタン・ヴィネル。特集企画『未体験ゾーンの映画たち2020』にて上映。

トレジャー・オブ・ムージン 天空城の秘宝

中国の人気作家テンカバシンの小説を映画化したノンストップアドベンチャー。千年前。女王によって40歳までしか生きられない呪いをかけられた精絶国の民。その呪いを解くカギを求めて、伝説の盗掘師の子孫バーイーは、若者たちと共に天空の城へと旅立つ。出演は中国の人気俳優ツァイ・ハン、グゥ・シュアン、「空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎」のチェン・タイシェン。「未体験ゾーンの映画たち2020」上映作品。

うちの執事が言うことには

シリーズ累計75万部を超える人気ミステリー小説をアイドルグループ「King & Prince」の永瀬廉主演で映画化。名門・烏丸家の第27代当主・花穎の前に、新しい執事・衣更月蒼馬が現れる。2人は烏丸家に降りかかる陰謀に立ち向かっていく。共演は「PRINCE OF LEGEND」の清原翔、『部活、好きじゃなきゃダメですか?』の神宮寺勇太。

アイアンマン3

自ら創ったパワードスーツを装着、世の悪と戦うヒーローを描くシリーズ第3弾。前2作と「アベンジャーズ」に続きロバート・ダウニー・Jr.がアイアンマンを演じ、「キスキス、バンバン」のシェーン・ブラックが監督を務める。共演は「恋におちたシェイクスピア」のグウィネス・パルトロー、「ガンジー」のベン・キングズレー、「ホテル・ルワンダ」のドン・チードル、「L.A.コンフィデンシャル」のガイ・ピアース。2D/3D同時公開。

茜色に焼かれる

石井裕也監督が、尾野真千子主演で撮り上げた激しくも切ない魂のドラマ。7年前、理不尽な交通事故で夫を亡くした良子と中学生の息子・純平。花屋のバイトと夜の仕事の掛け持ちを続ける良子だったが、それでも家計は苦しく、そのせいで純平はいじめにあっていた。共演は「君が世界のはじまり」の片山友希、「エルネスト」のオダギリジョー、「星の子」の永瀬正敏。

オオカミ少女と黒王子

雑誌『別冊マーガレット』連載の少女漫画を、「私の男」の二階堂ふみと「orange-オレンジ-」の山崎賢人主演で映画化。彼氏がいるとつい見栄を張った女子高校生と、彼女の嘘に付き合う腹黒い学校一のイケメンとの恋愛模様を綴る。イケメンの下僕になるという条件で交際するふりをはじめるが、次第に彼のことが本気で好きになっていき……。監督は「ストロボ・エッジ」「余命1ヶ月の花嫁」の廣木隆一。

おおかみこどもの雨と雪

「時をかける少女」「サマーウォーズ」とで普遍的なテーマを疾走感溢れる瑞々しい感覚で描き、国内外から高い評価を集めている細田守監督の第3作目劇場長編アニメーション。本作では、数奇な運命をたどる母と、おおかみと人間という二つの顔を持つおおかみこどもたちとの絆を描く。本作に向けて新しく制作会社スタジオ地図が立ち上げられた。前2作に続き「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの貞本義行がキャラクターデザインを、「八日目の蝉」の奥寺佐渡子が脚本を担当(本作では細田守監督も脚本に参加)。「ツレがうつになりまして。」の宮崎あおいがたくましい母を、「桜田門外の変」の大沢たかおがおおかみこどもたちの父の声を演じている。

アイアンマン

「スパイダーマン」のマーベル・コミックが放つヒーローアクション。自ら開発したパワードスーツを装着して“アイアンマン”となる軍事企業のCEOが、悪と戦う姿を描く。「チャーリー」でアカデミー主演男優賞ノミネートのロバート・ダウニー・Jrと「恋におちたシェイクスピア」でオスカー獲得のグウィネス・パルトローが共演。

TV放映スケジュール

2022年6月26日放送
18:55〜20:55 BSジャパン

ウォーターワールド

19:30〜21:54 BS日テレ

ニキータ

2022年6月27日放送
13:00〜15:23 NHK BSプレミアム

華麗なるギャツビー(2013)

13:40〜15:40 テレビ東京

世界侵略:ロサンゼルス決戦

21:00〜23:28 フジテレビ

今夜、ロマンス劇場で




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注目 2021年 第95回 キネマ旬報ベスト・テン」発表&表彰式 無料配信

「2021年 第95回 キネマ旬報ベスト・テン」発表&表彰式 2月2日無料ライブ配信決定!! この度、2022年2月2日(水)19時より、キネマ旬報公式YouTubeチャンネルにて「2021年 第95回キネマ旬報ベスト・テン発表&表彰式」のライブ配信を行う事が決定致しました。 前年に日本で公開された映画の中から、厳選なるのべ120名以上の選考者の投票により、中立公平に選出された、その年に称賛すべき作品、映画人を表彰する「キネマ旬報ベスト・テン」。1924年に創設され、途中戦争による中断が2年あったものの、世界的にも非常に長い歴史を持つ映画賞であり、今回で95回目の開催となります。 2022年2月2日(水)19時~ 全16賞を一挙発表! 各受賞者へトロフィ授与する表彰式の模様をBunkamuraオーチャードホールよりライブ配信いたします! 【概要】 「2021年 第95回 キネマ旬報ベスト・テン」 ■日時:2022年2月2日(水)19:00〜  ■視聴方法:↓キネマ旬報公式youtubeチャンネルにて(事前に「チャンネル登録」をお願いします) https://www.youtube.com/watch?v=z4yoXBcWbJ0 ■「2021年 第95回 キネマ旬報ベスト・テン」全16賞 第1位(日本映画作品賞)、第1位(外国映画作品賞)、第1位(文化映画作品賞)、日本映画監督賞、日本映画脚本賞、外国映画監督賞、主演女優賞、主演男優賞、助演女優賞、助演男優賞、新人女優賞、新人男優賞、読者賞、読者選出日本映画監督賞、読者選出外国映画監督賞、特別賞 ※ベスト・テン表彰式の前に「映画感想文コンクール2021」の表彰も行います 選考者による投票結果など、2位以下を含めた全賞の詳しい結果につきましては、2022年2月4日(金)発売の「キネマ旬報2月下旬ベスト・テン発表号」に掲載いたします。こちらよりお求めください。 ●主催:キネマ旬報社 ●ICTパートナー:NTT東日本 ●会場協力:Bunkamura   【キネマ旬報ベスト・テンとは】 『キネマ旬報』は、1919(大正8)年に創刊し、現在まで続いている映画雑誌として、世界一の歴史を誇ります。最初に、キネマ旬報ベスト・テンを行ったのは、1924年度(大正13年)。当初は、編集同人のみによる投票で、〈芸術的に最も優れた映画〉〈娯楽的に最も優れた映画〉の2部門(外国映画部門のみ)でしたが、1926年(大正15年)、日本映画の水準が上がったのを機に、現在と同様〈日本映画〉〈外国映画〉の2部門に分けたベスト・テンに変わりました。戦争による中断があったものの、大正年間から継続的にベスト・テンは選出され続けており、2021年度のベスト・テンで95回を数えます。 「キネマ旬報ベスト・テン」の特徴 ■世界的にみても、非常に長い歴史を持つ映画賞(今回で95回を数える。ちなみに、アメリカのアカデミー賞は2022年で第94回となる)であること。 ■ベスト・テンという形で、その年を代表する「日本映画」「外国映画」「文化映画」を10本、さらに「日本映画」と「外国映画」には読者選出部門を設け、それぞれの10本を挙げるほか、「日本映画監督賞」「外国映画監督賞」「日本映画脚本賞」「日本映画主演女優賞」「日本映画主演男優賞」「日本映画助演女優賞」「日本映画助演男優賞」「日本映画新人女優賞」「日本映画新人男優賞」「読者選出日本映画監督賞」「読者選出外国映画監督賞」「キネマ旬報読者賞」と、その年の称賛すべき作品・映画人を多面的に選び出していること。 ■ベスト・テン及び各賞の選考者は、映画を多く見ている者に厳しく限定され、しかも選考者数が多く(2021年度はのべ120名以上)、さらにその年齢・所属の幅(映画評論家、ジャーナリストなど)も広いことから、当年の映画界の実勢を反映する、最も中立的で信頼に足る映画賞という評価を受けていること。 ■特別賞に関して 『キネマ旬報』は2019年に創刊100周年を迎え、1世紀にもわたり続けてこられたのは、多くの映画と映画関係者、何よりも映画ファンに支えられてきたからこそと確信しております。 そこで、100周年を迎えた2018年度より、改めて特別賞を設け、より、多くの映画人の業績を讃え、先達への敬意と感謝の意を表すべく、「キネマ旬報ベスト・テン 特別賞」を設けました。 (※過去にも2度、「特別賞」という名称での授賞がございましたが、本賞は創刊100周年を機に制定した新たな賞と位置づけております) ■文化映画に関して 「社会、文化、科学、芸術、教育といった教養的な視点から国内で制作された映像作品で、ドキュメンタリー映画や短編など、幅広いジャンルを取り扱っています。一般劇場公開はされてはいない、公民館やホール等で上映された作品も対象です」 [adchord]

注目 2021年 第95回「キネマ旬報ベスト・テン」第1位作品&個人賞発表!

2021年 第95回 キネマ旬報ベスト・テン 第1位作品&個人賞発表! 日本映画作品賞(日本映画ベスト・テン第1位) 「ドライブ・マイ・カー」   外国映画作品賞(外国映画ベスト・テン第1位) 「ノマドランド」   文化映画作品賞(文化映画ベスト・テン第1位) 「水俣曼荼羅」   【個人賞】 日本映画監督賞 濱口 竜介 「ドライブ・マイ・カー」「偶然と想像」 により   日本映画脚本賞 濱口 竜介 大江 崇允 「ドライブ・マイ・カー」により   外国映画監督賞 クロエ・ジャオ 「ノマドランド」「エターナルズ」により   主演女優賞 尾野 真千子 「茜色に焼かれる」 「ヤクザと家族 The Family」により   主演男優賞 役所 広司 「すばらしき世界」により   助演女優賞 三浦 透子 「ドライブ・マイ・カー」 「スパゲティコード・ラブ」により   助演男優賞 鈴木 亮平 「孤狼の血 LEVEL2」「燃えよ剣」「土竜の唄 FINAL」により   新人女優賞 河合 優実 「由宇子の天秤」「サマーフィルムにのって」「偽りのないhappy end」により   新人男優賞 和田 庵 「茜色に焼かれる」 により   読者選出日本映画監督賞 濱口 竜介 「ドライブ・マイ・カー」 により   読者選出外国映画監督賞 クロエ・ジャオ 「ノマドランド」により   読者賞 立川 志らく 連載「立川志らくのシネマ徒然草」により   特別賞 佐藤 忠男 70年以上の評論活動を通して日本の映画文化の発展に貢献をされた功績に対して   キネマ旬報ベスト・テン第2位以降の作品ランキングは、2月4日(金)発売『キネマ旬報2022年2月下旬ベスト・テン発表特別号』に掲載しております。 ご購入はコチラ