映画おしりたんてい さらば愛しき相棒(おしり)よの映画専門家レビュー一覧

映画おしりたんてい さらば愛しき相棒(おしり)よ

トロルによる児童書を原作にしたTVアニメ『おしりたんてい』の劇場版第5弾。かつての相棒スイセンから届いたメッセージを発端に、巨大都市ハッタンタウンで贋作事件の捜査を進めるおしりたんていは、世界中の美術館を震撼させる巨大な陰謀に巻き込まれてゆく。監督は、「東映まんがまつり(2019) 映画 爆釣バーハンター 謎のバーコードトライアングル! 爆釣れ!神海魚ポセイドン」のセトウケンジ。おしりたんてい役の三瓶由布子、助手ブラウン役の齋藤彩夏らおなじみの声優陣に加え、スイセンの声を「白鍵と黒鍵の間に」の仲里依紗、キンモク先生の声をTV『呪術廻戦』の津田健次郎が担当。同時上映は短編「映画おしりたんてい なんでもかいけつ倶楽部 対 かいとうU」。
  • ライター、編集

    岡本敦史

    あられもないビジュアルで子どもに大人気のキャラクターだが、見た目ほど品のないギャグは少ないので親御さんは安心して家族で観に行ってほしい。むしろ節操のなさでは「劇場版 SPY×FAMILY CODE:White」のほうが遙かに上だった。密偵アクション風のストーリーはたわいもないものだが、終幕には大画面にふさわしく特大の一発を浴びせてくれる。りんたろう監督版「メトロポリス」の超巨大ビルと「スチームボーイ」のエフェクト作画が合体したようなクライマックスは一見の価値あり。

  • 映画評論家

    北川れい子

    子どもたちに人気というこのアニメを観たのは今回が初めてだが、かなり感心した。人間や動物たちが混在するキャラクターは確かに児童向きだが、どうしてどうして大人でも楽しめる。まぁ当然だろう。テレビアニメと違って児童が劇場版を観に行く場合、大人同伴も少なくない。とあればキャラはともかく雑なドラマは許されない。そもそも“さらば愛しき相棒よ”というサブタイトルからして大人向き。お尻顔の探偵が、隠し球というか、黄色の切り札!を乱発しない節度にも感心する。

  • 映画評論家

    吉田伊知郎

    1歳の息子とTV版を見ているため、本欄で担当するアニメとしては珍しく(失礼!)予備知識があった本作。もっとも昔の相棒との馴れ初めが発端になるため一見さんでも問題なし。中心となる元相棒との再会と、贋作絵画すり替え事件の?末も目新しさはないが飽きさせない。陰のあるキンモク先生を奥行きのある声の演技で聴かせた津田健次郎に引けを取らなかったのが、元相棒スイセン役の仲里依紗。声優としての出演作は少ないものの、その声を高く買う者としては今回の役は絶品。

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