映画大好きポンポさんの映画専門家レビュー一覧

映画大好きポンポさん

杉谷庄吾【人間プラモ】による人気漫画を原作にアニメ化。敏腕プロデューサーのポンポさんは、映画の都ニャリウッドで日夜映画製作に明け暮れていた。そんなある日、アシスタントの“映画の虫”ジーンは、突然ポンポさんから脚本を渡され、監督に指名される。声の出演は「ホットギミック ガールミーツボーイ」の清水尋也、『スター☆トゥインクルプリキュア』の小原好美。監督・脚本を「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」の平尾隆之が務める。
  • 映画評論家

    北川れい子

    「泣かせる映画で感動させるよりも、おバカ映画で感動させる方がカッコイイでしょ」とポンポさん。ナリフリはまんまアイドルキャラの映画プロデューサー。手掛けてきたのはB級映画がほとんど。映画を題材にしたアニメといえば「映像研には手を出すな」があるが、架空の映画の街を題材にした本作のキャラとストーリー、共感を誘うセリフと絵の美しさはもう抱きしめたいほどで、緩急のあるテンポも最高。そうそう劇中劇にも感心する。そして何ともカッコいい“90分”ネタのオチ!!

  • 編集者、ライター

    佐野亨

    ウェブマンガの人気ぶりは知っていたものの、ちゃんと読んだことはなく、したがってこの作品が原作をどう劇場映画に発展させたのかはわかりかねるが、「映画とはおよそこのようにつくられているのだろう」という妄想にもとづいた一種の職業ハウトゥものであり、「こうだったら面白いよね」という理想の投影としては楽しめる。ただ、ここでつくられゆく「映画」が実際には映画である必要がなく、それこそアニメ内アニメのような代物であることがしだいに頭をもたげてしまった。

  • 詩人、映画監督

    福間健二

    「ポンポさんが来ったぞー!」と自分で言って登場するポンポさんは、どう見ても子供だが、映画の都ニャリウッドの敏腕プロデューサー。製作アシスタントのジーンを監督に抜擢して自分の書いた脚本で撮らせる。主演は十年ぶりに復帰する大名優と映画未経験の新人女優。こういうの、アニメはやれる。ちょっと感心した。ここにある「映画」は決定的に古いが、映画作りの基本の一端を復習した気はする。平尾監督、ジーンと自分を重ねて考えただろうか。気づけるそのサインが欲しかった。

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