放送不可能。の映画専門家レビュー一覧
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脚本家、映画監督
井上淳一
→「妖怪の孫」はそのことをちゃんとやっている。しかしやはりこれは映画ではない。せめていっぱい宣伝して、届かない人に届くことを願うのみ。届く人は安倍が最低最悪だと知ってるから、自己確認にしかならないし。「放送不可能。」に至っては偽りあり。この程度のこと、テレビでやれないのか。人選も電波芸者と言われた田原に劇場化の小泉だし。第2弾はホリエモン? なんとかならんか。原発反対以外、内容もないし。テレビマンユニオン、創始者に恥ずかしくないか。YouTubeで十分。
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日本経済新聞編集委員
古賀重樹
田原総一朗が小泉純一郎に原発推進から反原発に転じた理由を聞く。インタビュー番組としては実にわかりやすくできていて説得力もある。話の内容を統計データでいちいち裏付けるところはジャーナリスティックだし、強調したい言葉をテロップでバンバン出すのは昨今のテレビならではの手法だ。だからこれを映画として評するのは不可能に近い。この作品が映画である理由は題名の通り「放送できないから」に尽きる。それが日本のテレビ界の現状だとしたら、頭がくらくらする。
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映画評論家
服部香穂里
題名いわく、いかに過激な内容かと思いきや、妙に仲良しなふたりが、正論を語り合うだけという皮肉。かつては原発推進派だった元首相が、悪びれずに“嘘をつかれダマされていた”の一点張りで通すのも言い訳じみて聞こえ、田原氏の“安倍政権を生んだのは小泉さんでは?”の指摘で、和気あいあいムードがにわかにピリつく一瞬が、個人的には最もスリリングなハイライトに映った。国民大多数の声さえ虚しく響く今、“原発ゼロ、やればできる”が結論とは、あまりに楽観的ではないか。
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