ハングリー 湖畔の謝肉祭の映画専門家レビュー一覧

ハングリー 湖畔の謝肉祭

女優・映画プロデューサーで、「サイバーブライド」など数々のホラー作品でメガホンを取ったルイーザ・ウォーレン監督によるカニバリズムホラー。6人の若者が荒れ果てたアクアパークに迷い込むと、そこは人間の肉を生きたまま喰らう食人一家の巣窟だった。出演は、「ドラゴン・キングダム 光の騎士団と暗黒の王」のリチャード・サマーズ=カルヴァート、「カニバル・レザーフェイス」のトビー・ウィン=デイヴィスほか。
  • 映画監督/脚本家

    いまおかしんじ

    なんだか安っぽい。冒頭の殺人がのんびりしていて、笑ってしまう。いきなり時間が飛んで現在になって、またゆるい若者たちの会話。何を見ていいのかわからない。どうせこいつら殺されるんだろうなと思ってしまう。起こるエピソードが全部、お話のためになってしまっている。誰かが殺されるために、みんなと別行動させるとか。結局、人を食うこいつらはなんなのか? 一向にわからないままだ。取り上げられる赤ちゃんが、まんまオモチャだったのにはびっくりした。

  • 文筆家/女優

    唾蓮みどり

    この手の映画は毎度毎度、懲りることなく妊婦が殺される。赤ん坊がその先の物語を担う役割として生かされることも容易に想像がつく。怪しげなレイヴにも行ってはいけないし、男女数人でバンに乗り込んでバカ話をしてもいけない。絶対に殺される。ここまでステレオタイプだと、もはやホラーと呼んでいいのかどうかわからなくなってくる。初めて映画を撮ったのかと思ったら30本以上監督しているとは。とはいえ、この手の映画は毎度毎度、懲りることなく見たいと思ってしまうのだが。

  • 映画批評家、東京都立大助教

    須藤健太郎

    本作は語りのエクササイズであり、ホラーはよくこの種の試みに利用される。基本的に、登場人物は何人いようと2つのグループに分けられ、片方が「殺される者」、もう片方が「生き残る者」になるが、生存者たちも次の瞬間また2つに分けられて、どんどん数が減っていくわけだ。仮に10人いてもその10人が別々に行動するようなことは起こらず、必ず2つのパラレルアクションに限られる。2進法からどれだけ複雑な展開のパターンを生み出すことができるか、それを競うゲームなのだ。

1 - 3件表示/全3件

今日は映画何の日?

注目記事