ヒトラーのための虐殺会議
ひとらーのためのぎゃくさつかいぎ THE CONFERENCE解説
ナチスが1,100万ものユダヤ人絶滅政策を決定した「ヴァンゼー会議」の全貌に迫る社会派心理スリラー。この史上最も恐ろしい会議が、ラインハルト・ハイドリヒら15名の高官によっていかに進められたかを、人々の思惑や発言、パワーバランスの変化をつぶさに追いながら明らかにしていく。そこで繰り広げられる光景は、我々がよく知っている「ビジネス会議」。異なるのはその「議題」だけ、つまり「ユダヤ人の大量虐殺」について。「移送」「強制収容と労働」「計画的殺害」など様々な方策が、あたかも「タスク」のように次々と議決されていく。その時間は、たったの90分だった……。アドルフ・アイヒマンが記録し、ホロコースト関連で唯一残された議事録に基づき、80年後の2022年にドイツで製作された。
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この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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映画監督/脚本家いまおかしんじ続々と人が集まってくる。そして静かに会議が始まる。何でこんなにユダヤ人を抹殺しなきゃいけないのかよくわからない。出席者たちはそれが当然であるかのように粛々と殺し... もっと見る
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文筆家/俳優睡蓮みどりいかに効率的に、いかにコストがかからないようにユダヤ人を「駆除」するか。およそ人間に対して使うとは思えない言葉が繰り返し発せられる。これはエイリアンたちの会話だ... もっと見る
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映画批評家、都立大助教須藤健太郎原題は「ヴァンゼー会議」。コピーも本来は「人類が戦争に負けた時」で、会議の議事録を基にした、いたって真面目な室内劇にして会話劇。見終わってみると、日本版の宣伝か... もっと見る
「ヒトラーのための虐殺会議」のストーリー
1942年1月20日正午、ドイツ・ベルリンのヴァンゼー湖畔にある大邸宅にて、ナチス親衛隊と各事務次官が国家保安部代表のラインハルト・ハイドリヒに招かれ、高官15名と秘書1名による会議が開かれた。議題は「ユダヤ人問題の最終的解決」について。「最終的解決」はヨーロッパにおける1,100万ものユダヤ人を計画的に駆除する、つまり抹殺することを意味するコード名だ。親衛隊少佐のルドルフ・ランゲ、親衛隊中佐のアドルフ・アイヒマンやハインリヒ・ミュラー、司法省、内務省、外務省など政府省庁の代表が次々とやってくる。「やれやれユダヤ人問題か」とつぶやく者、「こいつは好かん、下座だ」と会議の席を決める者、「まるで職場の飲み会だ。互いの腹を探り合うのさ。ビールなしでさ」と話す者……。軍服やスーツに身を包んだ各々が着席し、時が12時を打つ。そして、会議が始まった。
「ヒトラーのための虐殺会議」の映像
「ヒトラーのための虐殺会議」の写真
「ヒトラーのための虐殺会議」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ヒトラーのための虐殺会議」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 歴史劇 戦争 ドラマ |
製作国 | ドイツ |
製作年 | 2022 |
公開年月日 | 2023年1月20日 |
上映時間 | 112分 |
製作会社 | Constantin Television=ZDF |
配給 | クロックワークス |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | https://klockworx-v.com/conference/ |
コピーライト | (C)2021 Constantin Television GmbH, ZDF |
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