牛久

うしく USHIKU
上映日
2022年2月26日

製作国
日本

制作年
2021
上映時間
87分

レーティング
一般映画
ジャンル
社会派

check解説

茨城県牛久市にある東日本入国管理センター、通称『牛久』に収容された人々の助けを求める声を1年半に渡って記録したドキュメンタリー。施設が定める厳しい規制を潜り抜け、“隠し撮り”で制作された本作を通じて、観客は収容者と対面することになる。「撮影の制約自体を映画的な形式に用い、観客をその現実に参加せざるをえなくすることで、ドキュメンタリーの力を示した」として、2021年9月の韓国DMZ映画祭でアジア部門最優秀賞を受賞した。
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
TVで観る

この作品のレビュー

映画専門家レビュー

  • 映画・音楽ジャーナリスト
    宇野維正
    茨城の東日本入国管理センターの目と鼻の先には世界最大のブロンズ立像、牛久大仏がある。日本の閉鎖性や不気味さを対外的に強調するには絶好の被写体だと思うが、本作は海... もっと見る
  • 映画評論家
    北川れい子
    ちょっと話が逸れるが、茨城県牛久には『橋のない川』で知られる住井すゑの文学館があり、以前訪ねたことがある。自由、平等を強く念じた住井すゑ。その牛久に、刑務所そっ... もっと見る
  • 映画文筆系フリーライター
    千浦僚
    私は本作の中心的な人物のデニズ氏の会見、その活動が描かれた石川大我議員が事務局長の「難民問題に関する議員懇談会」、本作より少し後の時期の名古屋入管収容所における... もっと見る

「牛久」のストーリー

東日本入国管理センター、いわゆる『牛久』は、茨城県牛久市にある大規模な入管施設の1つである。ここには、難民としての保護を求めてやってきた多くの人々が収容されている。昨今、日本政府による入管法改正の動きは、様々な議論を巻き起こした。その最中、当事者たちの了解を得て、彼らの助けを求める声を1年半に渡って記録し続けた。本作は施設が定めるメディアを含む訪問者への厳しい規制を潜り抜け、“隠し撮り”という手法で制作されている。収容者を犯罪者扱いし、長期拘束し、家族を分断し、心を蝕み、死に追いやる構造。この作品を通じて、観客は収容者と直接対面することになる。収束の兆しが見えない新型コロナによるパンデミック、東京オリンピック開催を前に、日本の“おもてなしの現実”と“偽りの共生”露わになる。

「牛久」の写真

「牛久」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「牛久」のスペック

基本情報
ジャンル 社会派
製作国 日本
製作年 2021
公開年月日 2022年2月26日
上映時間 87分
配給 太秦
レイティング 一般映画
アスペクト比 16:9
カラー/サイズ カラー
公式サイト https://www.ushikufilm.com/
コピーライト (C)Thomas Ash 2021

関連するキネマ旬報の記事

関連記事一覧
2023年2月下旬 キネマ旬報ベスト・テン発表特別号 文化映画ベスト・テン
2022年3月上旬号 「牛久」 インタビュー トーマス・アッシュ[監督]
REVIEW 日本映画&外国映画 「牛久」
UPCOMING 新作紹介 「牛久」

「牛久」を観ているあなたにおすすめの映画