マーク・フォースター マークフォースター

  • 出身地:バイエルン州
  • 生年月日:1969/01/27

略歴 / Brief history

【ジャンルの枠を越え、自らの歩みをドラマに投影する作家】ドイツ、バイエルン州の生まれ。ドイツ人の父とスイス人の母のもと、3人兄弟の末子として生まれるが、幼い頃にスイスのダボスへ家族で転居し、そこで育つ。12歳まで映画を見たことがなかったが、フランシス・フォード・コッポラの「地獄の黙示録」(79)に触発されて映画の道を志す。1990年にニューヨーク大学に入学、映画製作を学ぶ。93年に卒業後、テレビドキュメンタリー2本をヨーロッパで製作したのち、ロサンゼルスへ移って自ら脚本を手がけた「Loungers」(95)を監督。長編映画デビューを飾った本作は、スラムダンス映画祭で観客賞を受賞した。その後、サンダンス映画祭ほかで高い評価を得た「Everything Put Together」(00)がプロデューサーのリー・ダニエルズの目に止まり、「チョコレート」(01)の監督を任される。心に傷を負った白人と黒人の中年男女の恋愛を通じて人種差別を描いた本作で、ハル・ベリーがアカデミー賞史上初めて黒人として主演女優賞を受賞。これが大きな話題となり、フォースターの名も知られるようになった。続いて、「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」のオファーを辞退して手がけた作品が、作家ジェームズ・バリの『ピーターパン』誕生にまつわるエピソードを描いた「ネバーランド」(04)。この作品でフォースターはゴールデングローブ賞の監督賞にノミネートされ、監督としての評価が確立する。その後、年1作ペースで順調に作品を重ね、08年には「007」シリーズの第22作「007/慰めの報酬」(08)に起用される。アクション映画の経験がなかったフォースターだったが、数々の監督候補を押しのけての大抜擢。結果はシリーズ第2位の興行成績を収める成功となったが、続けての「007」新作オファーは「シリーズものはもういい」とあっさり辞退している。【多彩なジャンルで"死"と"生"を描く】大学で映画製作を学び、インディペンデントでの映画づくりが映画祭等で認められてメジャーデビューを果たした新世代作家のひとり。「毎回ジャンルを変えたい」と語り、社会派ドラマ、スリラー、ファンタジーと多彩な作品群がフィルモグラフィーには並ぶ。一見、作家性が薄いように思えるが、どの作品でも“死”が一貫したモチーフとして存在している。家族を失った男女の出会いと再生を描く「チョコレート」、自殺願望の青年を担当する精神科医が夢と現実の間に迷いこむ「ステイ」(05)、コメディタッチの「主人公は僕だった」(06)も主役が死ぬ小説ばかり書く作家と、死を逃れようとする主人公の物語。フォースターは実の兄を自殺で亡くしており、それが作品に影を落としていると見られる。だが、重いテーマを扱いながらも、後味の悪さは感じない。それは、最終的に“死”を受け容れて再び歩き出す人々を描いているからだろう。このあたり、フォースターの人生に対する考え方が表れているようだ。「君のためなら千回でも」(07)以降は、ハーフである自分の出自を意識したか、物語も国境を越えるようになった。自らの人生を作品に反映する彼が今後どのような作品を発表するのか注目が集まる。

マーク・フォースターの関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • かごの中の瞳

    ドラマ『ゴシップガール』のブレイク・ライヴリー主演のサスペンス。子供のころの交通事故で視力を失ったジーナは、献身的な夫と共に彼の赴任先のバンコクで幸せに暮らしている。ある日、角膜移植により片目の視力を取り戻すと、美しさに目覚めていくが……。監督・脚本は、「ネバーランド」のマーク・フォースター。出演は、「ターミネーター 新起動/ジェニシス」のジェイソン・クラーク、「ワンダーウーマン」のダニー・ヒューストン。
    50
  • プーと大人になった僕

    ディズニーの人気キャラクター『くまのプーさん』初の実写映画化。大人になり、愛する妻と娘とロンドンで暮らし、忙しい日々を送っていたクリストファー・ロビン。ある日、公園のベンチで、仕事のことで頭を抱えていた彼の前に、かつての大親友プーが現れる。出演は、「スター・ウォーズ」シリーズのユアン・マクレガー、「シンデレラ」のヘイリー・アトウェル。監督は、「ネバーランド」のマーク・フォスター。
    80
  • ディス/コネクト

    インターネット上で交流やコミュニケーションを行う場であるソーシャル・ネットワーキング・サービス、通称SNS上で嫌がらせを受けていた少年の自殺未遂をはじめ、心のつながりについて見つめ直す人々を描いたヒューマンドラマ。気持ちが通っていない二組の親子を中心に、インターネット上で巻き起こるいくつもの物語が交錯する。監督・脚本は「マーダーボール」で第78回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされたヘンリー=アレックス・ルビン。「マイレージ、マイライフ」のジェイソン・ベイトマン、「メイジーの瞳」のアレキサンダー・スカルスガルド、ファッションデザイナーのマーク・ジェイコブスらが出演。
    80
  • ワールド・ウォー Z

    マックス・ブルックスのベストセラー小説を原作に「007/慰めの報酬」のマーク・フォースター監督が映画化。人類を滅亡させる謎のウィルス拡散を阻止するため、世界を奔走する国連職員の姿を描く。出演は「マネーボール」のブラッド・ピット、「L.A.ギャング ストーリー」のミレイユ・イーノス、「SHAME シェイム」のジェームズ・バッジ・デール。2D/3D同時公開。
    70
  • マシンガン・プリーチャー

    スーダンに孤児院を建設し、ゲリラに誘拐された子供たちを救う活動を行う元麻薬売人の実話を元にしたヒューマンドラマ。監督は、「007/慰めの報酬」のマーク・フォースター。出演は、「300」のジェラルド・バトラー、「ミッション:8ミニッツ」のミシェル・モナハン。2011年トロント国際映画祭正式出品作品。
    80
  • 007/慰めの報酬

    ダニエル・クレイグが6代目ジェームズ・ボンドに抜擢された前作「007 カジノ・ロワイヤル」の続編となるサスペンス・アクションのシリーズ第22作。前作のラスト1時間後から物語が始まる。脚本は、前作から引き続いて「ミリオンダラー・ベイビー」「クラッシュ」のポール・ハギス、そしてニール・パーヴィスとロバート・ウェイドのコンビ。監督は、「チョコレート」「主人公は僕だった」のマーク・フォスター。出演は、ダニエル・クレイグをはじめ、「ヒットマン」のオルガ・キュリレンコがボンドガールを務め、敵役に「潜水服は蝶の夢を見る」のマチュー・アマルリックなど。主題歌は、アリシア・キーズとジャック・ホワイトがコラボする「アナザー・ウェイ・トゥ・ダイ」。
    80
  • 君のためなら千回でも

    アフガニスタンを舞台にしたカーレド・ホッセイニのベストラー小説の映画化。万人に向けた普遍的なテーマを描いた感動の物語。主演はハリド・アブダラ(「ユナイテッド93」)。ほか、演技経験の無い地元カブールの少年たちが出演している。監督は「チョコレート」「ネバーランド」のマーク・フォースター。
    90
  • 主人公は僕だった

    執筆中の小説に左右される人生と向き合い奮闘する男を描いたハートフル・コメディ。監督は「チョコレート」のマーク・フォースター。出演は「プロデューサーズ」のウィル・フェレル、「ハワーズ・エンド」のエマ・トンプソン、「クレーマー、クレーマー」のダスティン・ホフマン、「ワールド・トレード・センター」のマギー・ギレンホール。
    80
  • ステイ

    自殺予告をする謎に満ちた青年、彼を救おうと必死になる精神科医、精神科医の恋人で不安定な精神状態の女性を中心に現実が奇妙に歪みだす心理スリラー。監督は「ネバーランド」のマーク・フォースター。脚本は「25時」のデイヴィッド・ベニオフ。出演は「スター・ウォーズ」シリーズのユアン・マクレガー、「キング・コング」のナオミ・ワッツ、「きみに読む物語」のライアン・ゴズリング。
    70
  • ネバーランド

    『ピーター・パン』の物語を書いた劇作家ジェームズ・バリと、ピーターという名の少年の交流を描いた感動作。監督は「チョコレート」のマーク・フォースター。脚本はこれがデビューとなるデイヴィッド・マギー。原作はアラン・ニーの戯曲『The Man Who Was Peter Pan(ピーター・パンだった男)』。撮影は「チョコレー ト」のロベルト・シェイファー。音楽は「運命の女」のヤン・A・P・カチュマレク。美術は「キリング・ミー・ソフトリー」のジェマ・ジャクソン。衣裳は「コレリ大尉のマンドリン」のアレクサンドラ・バーン。出演は「シークレット・ウインドウ」のジョニー・デップ、「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」のケイト・ウィンスレット、「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」のジュリー・クリスティ、「マイ・ボディガード」のラダ・ミッチェル、「ニューオーリンズ・トライアル」のダスティン・ホフマン、「トゥー・ブラザーズ」のフレディ・ハイモア、「インティマシー/親密」のジョー・プロスペロ、これがデビューとなるニック・ラウドとルーク・スピル、「ハリー・ポッターと賢者の石」のイアン・ハート、「ゴスフォード・パーク」のケリー・マクドナルドほか。2004年ナショナル・ボード・オブ・レヴュー最優秀作品賞ほか受賞。
    90
  • チョコレート

    孤独な白人の男と黒人の女が、深い喪失の淵から人生を取り戻そうとするラヴ・ストーリー。監督はこれが日本初公開作となるマーク・フォスター。脚本は俳優出身のミロ・アディカとウィル・ロコス。撮影は「ドッグ・ショウ!」のロバート・シェイファー。美術は「ドラキュリア」のモンロー・ケリー。出演は「ソードフィッシュ」のハル・ベリー、「バーバー」のビリー・ボブ・ソーントン、「ROCK YOU!」のヒース・レジャー、「ドクター・ドリトル」のピーター・ボイル、パフ・ダディの名でも知られるミュージシャンのショーン・コムズ、「フライショック」のモス・デフほか。2001年ナショナル・ボード・オブ・レビュー最優秀主演女優賞、最優秀主演男優賞、2002年アカデミー賞最優秀主演女優賞、同年ベルリン国際映画祭銀熊賞、最優秀主演女優賞などを受賞。
    80

映画専門家レビュー

今日は映画何の日?

NEW今日誕生日の映画人 7/26

サンドラ・ブロック(1964)

オーシャンズ8

スティーブン・ソダーバーグ監督、ジョージ・クルーニー主演の「オーシャンズ11」を元に主要キャラクターをオール女性キャストでリブートする新作。2018年6月8日全米公開予定。

ミニオンズ

ユニバーサル・スタジオとクリス・メレダンドリ率いるアニメーションスタジオ、イルミネーションが贈るアトラクション3Dアニメーション「怪盗グルー」シリーズの人気キャラクター、ミニオンズを主役に描いた作品。ミニオンたちが仕えるべき最強のボスを探す旅を描く。前2作のピエール・コフィンに加え、「ロラックスおじさんの秘密の種」のカイル・バルダが監督を務める。「スピード」のサンドラ・ブロック、「バットマン」のマイケル・キートンらが声の出演。日本語吹替版では「アマルフィ 女神の報酬」の天海祐希、「009 RE:CYBORG」の声優・宮野真守らが参加。「怪盗グルーのミニオン危機一髪」の主題歌『Happy』が第86回アカデミー賞歌曲賞にノミネートされたファレル・ウィリアムスが引き続き音楽を担当している。
スーザン・ジョージ(1950)

J&S さすらいの逃亡者

かの『ボニー&クライド』に材をとり、腐れ縁で結ばれた男と女をめぐるマカロニ・ウェスタン風味のラブ・ストーリー。監督は「続荒野の用心棒」「情無用のジャンゴ」など、ひねりの効いたマカロニ・ウェスタンのほか、「史上最大の喜劇 地上最笑の作戦」はじめ様々なジャンルの映画を手がけた名職人セルジオ・コルブッチ。製作はロバート・ロヨラ、脚本はコルブッチ、マリオ・アメンドラ、アドリアーノ・ボルツォーニ、ホセ・マリア・フォルケ、サバティーノ・チウフィーニの共同、撮影はルイス・カドラード、編集はユージェニオ・アラビソ、美術はピエトロ・フィリッポがそれぞれ担当。音楽は「荒野の用心棒」はじめマカロニ・ウェスタンのテーマ曲で名を高めた巨匠エンニオ・モリコーネ。主演はコルブッチとは「情無用のジャンゴ」でも組んだトマス・ミリアンと「わらの犬」「マンディンゴ」などのスーザン・ジョージ。共演はTV「刑事コジャック」でおなじみの「特攻大作戦」などのテリー・サヴァラス、ゲストとして「テオレマ」「1900年」のラウラ・ベッティほか。ちなみに、本作は〈マカロニ・ウェスタン復活祭〉と題して、監督を同じくコルブッチが手がけた問題作「殺しが静かにやってくる」と連続上映された。

タイガーシャーク(1978)

夏のバカンス・シーズンで賑わう中米カリブ海の保養地を舞台に、風俗と、男女の恋を描きながら、人食いザメと人間の戦いを促えたパニック映画。製作はジェラルド・グリーン、監督・脚本はルネ・カルドナ・ジュニア、音楽はバージル・ポルドゥーリスが各々担当。出演は「マンディンゴ」のスーザン・ジョージ、フィオナ・ルイス、ジェニファー・アシュレー、アンドレス・ガルシア、ヒューゴー・スティグリッツなど。