モンタン、パリに抱かれた男。

もんたんぱりにいだかれたおとこ Montand Le Film
上映日
1995年8月12日

製作国
フランス

制作年
1994
上映時間
138分

レーティング
一般映画
ジャンル
伝記

check解説

戦後フランスを代表する大スターであり、91年に他界したイヴ・モンタンの伝記ドキュメンタリー。モンタンの自伝『Tu vois Je n'ai pas oubli氏x(名曲『枯葉』の一節。邦訳は『イヴ・モンタン ぼくの時代―パリに抱かれて』で、文藝春秋社刊)をもとに、この本の基になった60時間におよぶインタビュー・テープに遺されたモンタン自身の声と、出演映画、コンサートの記録、ニュースフィルムなど彼と直接/間接に関係するさまざまな映像を構成して、彼の70年の生涯を浮き彫りにしていく。監督はモンタンの盟友コスタ・ガヴラスの「Z」「告白」などに参加し、主にテレビで活躍するジャン・ラビブ。製作はミシェル・ロトマン、エグゼクティヴ・プロデューサーはT・セラル。原作の自伝の共著者であるエルベ・アモンとパトリック・ロトマンが脚本を担当。モンタンとシモーヌ・シニョレの旧居などの追加映像の撮影はジャン・ジャック・フロリ、音楽構成はジャン・ルイ・ヴァレロ、編集はベルナール・ジョッセ、録音はヤニック・シュヴァリエがそれぞれ担当。使用されるモンタンの歌は『パリで』、『枯葉』などの代表作をはじめ、フランスの国民的愛唱歌『さくらんぼの実のなるころ』、恋人エディット・ピアフの持ち歌だった『君は誰にも似ていない』、それに『ルナ・パーク』、『ラ・ミレット』、『ベラ・チャオ』などなど。引用される映画は実質上のデビュー作であり、プレヴェール・コスマの『枯葉』と出会った映画でもある『夜の門』(V)、アメリカに進出しマリリン・モンローとの恋愛が話題になった「恋をしましょう」、名作メロドラマ「夕なぎ」、政治性の強い題材を節度をもって演じ、単なる歌う二枚目スターから脱皮して名優として深い尊敬を集めるに至った「戦争は終った」「告白」「Z」など、代表作の数々から、晩年の「想い出のマルセイユ」「愛と宿命の泉」「IP5-愛を探す旅人たち-」まで、ほかにも糟糠の妻シモーヌ・シニョレの「肉体の冠」や、マルセイユ時代のアメリカへの憧れを表す「マルクス一番乗り」、そして左翼政党の宣伝記録映画など多数。
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
TVで観る

ユーザーレビュー

「モンタン、パリに抱かれた男。」のストーリー

モンタンは共産主義者の父を持ち、イタリアのファシズムを逃れてフランスに亡命・帰化した生い立ちをもち、フランスでは生涯を通じて左翼的な政治活動に積極的に身を投じたことでも知られているが、このドキュメンタリ-は芸術家モンタン以上に、政治活動家としての側面に光を当て、戦後ヨーロッパにおける左翼政治史と西側の良心派の知識人の苦悩に満ちた関わりという視点を明確にしている点が大きな特徴である。

「モンタン、パリに抱かれた男。」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「モンタン、パリに抱かれた男。」のスペック

基本情報
ジャンル 伝記
製作国 フランス
製作年 1994
公開年月日 1995年8月12日
上映時間 138分
製作会社 REZOプロ(共同製作*カナル・プリュス)
配給 巴里映画=ギャガ・コミュニケーションズ
レイティング 一般映画
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
カラー/サイズ カラー/スタンダード

関連するキネマ旬報の記事

関連記事一覧
1995年9月上旬号 グラビア 《New Releases [新作映画紹介]》  モンタン、パリに抱かれた男
1995年10月下旬号 劇場公開映画批評 「モンタン・パリに抱かれた男」