「嵐の国のテス(1922)」のストーリー

金満家のエリアス・グレイヴスは丘の上の美しい邸宅を買い入れた。その邸の地域内の湖畔にみすぼらしい多くの小屋を住家とする貧しい漁夫の群があった。エリアスは無残にもこれ等の漁夫をこの地から追い払おうとしたが彼等は肯んじなかった。エリアスの婿たるジョルダンは彼等の職業用の網を没収する事を計った。漁夫の娘テシブル・スキナーは健気にも主唱者となって之に反抗したが遂にジョルダンの策は実行された。しかし彼女の努力で1の大網は取り返し得た。餓に迫られて漁夫等が其網によって漁を行った為、ここにエリアス側と彼等との間に闘争が起こり、遂にジョルダンは何者かに射殺された。その殺人嫌疑は期せずしてテスの父にかかり彼は有罪として投獄された。エリアスの息子フレデリックは美しい心を持つ快活な青年で、兼ねてから純なテシブルを恋し、父と漁夫等との争いに関しては飽くまで彼女側に同情し、父に逆らっていたが、彼女と未来を約し学校へ帰って行った。エリアスの娘テオラも優しい乙女であったが、彼女は蔭し児が出来て思い余り自殺を計ってテシブルに救われた。テシブルは彼女の秘密を哀れみ自分が幼児を預かったがその為に再びこの地を訪れたフレデリックの疑惑を招いた。しかし幼児が病気を得て死ぬ間際にテオラは吾児いとしく事実を言明した。過ぎし殺人事件の1証人がその真犯人をやがて自白し、テシブルの父の濡れ衣も晴れた。汚い湖畔の花、嵐の国のテスが真心から、権勢一点張りのエリアス・グレイヴスの心にも愛が植えつけられた。彼女とフレデリクの恋は再び咲き出て、貧しい漁夫の群も永く生活の安定を得たのである。



映画専門家レビュー

今日は映画何の日?

NEW今日誕生日の映画人 1/21

永田雅一(1906)

地獄門 デジタル復元版

第7回カンヌ国際映画祭グランプリ、第27回アカデミー賞最優秀外国語映画賞、衣装デザイン賞を受賞した大映の第一回天然色映画「地獄門」のデジタル復元版。撮影助手として本作に関わった森田富士郎氏の監修の元、オリジナル・ネガより三色分解したマスター・ポジなどを素材に当時の色彩を復元している。東京国立近代美術館・フィルムセンターと角川映画の共同事業。2011年5月2日NHK・BSプレミアムで放映。2012年4月28日、東京・京橋フィルムセンターにて特別上映。

日蓮

古代王朝から新興武士へと政権が移りつつあった承久四年(一二二二年)に生まれた日蓮の、言語を絶する迫害をはねのけての布教活動の生涯を描く。原作は川口松太郎、脚本監督は、「遺書 白い少女」の中村登、撮影は「俺は田舎のプレスリー」の竹村博がそれぞれ担当している。
神尾楓珠(1999)

親密な他人

彼女が好きなものは

浅原ナオトの小説『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』を映画化。ゲイであることを隠しながら高校生活を送る安藤純と、BL好きを隠しているクラスメイトの三浦紗枝。書店で鉢合わせたことから急接近する2人だったが、ある日、純は紗枝から告白され……。出演は「私がモテてどうすんだ」の神尾楓珠、「ジオラマボーイ・パノラマガール」の山田杏奈。監督は「にがくてあまい」の草野翔吾。

NEW今日命日の映画人 1/21

セシル・B・デミル(1959)

クレオパトラ(1934)

セシル・B・デミルが「新世紀」「恐怖の四人」に次いで監督製作した映画で、「喇叭は響く」「恐怖の四人」の脚色者バートレット・コーマックが史実に取材して組立てた物語で「路傍」「夜毎来る女」のヴィンセント・ローレンスと「坊やはお休み」「暴君ネロ(1932)」のウォルデマー・ヤングが共同脚色したもの。主役は「暴君ネロ(1932)」「或夜の出来事」のクローデット・コルベールが勤め、「一日だけの淑女」のウォーレン・ウィリアム、英国劇壇から招聘されたヘンリー・ウィルコクスンが共演するほか、「絢爛たる殺人」のガートルード・マイケル、「薫る河風」のジョセフ・シルドクラウト「クリスチナ女王」のアイアン・キース及びC・オーブリー・スミス、「妾は天使じゃない」のアーヴィング・ピチェル等が助演している。撮影は「生活の設計」「恋の凱歌」のヴィクター・ミルナーの担当である。

十戒(1957)

1923年、今回と同様セシル・B・デミルが監督した「十誡(1923)」の再映画化で、製作費1350万ドルを費やしたというスペクタクル宗教史劇、イーニアス・マッケンジー、ジェン・L・ラスキー・ジュニア、ジャック・ガリス、フレドリック・M・フランクの4人が脚本を書き、「胸に輝く星」のロイヤル・グリグスが撮影監督をつとめた。特殊撮影を受け持ったジョン・P・フルトンは1957年度アカデミー賞を受賞した。音楽は「最前線」のエルマー・バーンスタイン。主演は「三人のあらくれ者」のチャールトン・ヘストン、アン・バクスター、「追想」のユル・ブリンナー、「地獄の埠頭」のエドワード・G・ロビンソン、「勇者カイヤム」のデブラ・パジェット、そのほか「裸の天使」のジョン・デレク、「重役室」のニナ・フォック、「南部の反逆者」のイヴォンヌ・デ・カーロ、「放浪の王者(1956)」のサー・セドリック・ハードウィック、「サヨナラ」のマーサ・スコット。231分版もあり。