「赤ちゃん万歳」のストーリー

ビリー・フィッツジェラルドは身長わすか一メートルそこそこの小男だったが、ボクシング界では名うてのマネジャーで雲を衝く巨漢をも頭の先で追い使うという豪の者で、ビリーには誰でも一目おいていた。ビリーの親友アーサー・グレアムはしばらくご無沙汰していたフィオベ伯母さんから耳寄りなお便りがあったのでご機嫌伺いに参上することになった。ところがアーサーは伯母さんには自分は妻子ありと嘘をついていた手前一人で行くわけにもならず、俄か仕立ての女房と娘を連れて行かねばならぬ羽目になった。やむなく彼は事情を明かして細君には雑誌記者のドロシー・ブレナンを頼んでなって貰い、娘にはビリー・フィッツジェラルドが化けることになった。かくてアーサーは勇敢にも伯母さんのお宅に参上した。ところがその晩はビリーがお仕込みの前途有望なボクシング家ジム・ストーンが戦う筈で、ジムはそれに勝てば世界選手権争覇戦に出場の資格を獲るという大切な試合なのでビリーは気が気でなく遂に伯母さんの家を脱出してボクシング場に行ったので、赤ちゃんの家出だと大騒動が持ち上がったが結局アーサーのネタがばれて伯母さんも怒るよりも笑ってしまったので何もかも上首尾となった。