「新生ロシア1991」のストーリー

1991年8月19日。ペレストロイカに反対する共産党保守派がゴルバチョフ大統領を軟禁し軍事クーデターを宣言。テレビはニュース速報の代わりにチャイコフスキーの『白鳥の湖』を全土に流し、モスクワで発生した緊急事態にレニングラードは困惑した市民で溢れかえっていた。レニングラード市長のアナトリー・サプチャークは、モスクワのホワイトハウスで市民と共に反クーデターを訴えるエリツィンを支持、レニングラードの各所で開かれた集会やラジオ放送で市民にクーデターへの抵抗を訴える。夜の街では男がギターを掻き鳴らしウラジーミル・ヴィソツキーの『新時代の歌』を歌い、ラジオからはヴィクトル・ツォイの『変化』が流れてくる。自由を叫んだ祖国のロックが鳴り響くレニングラードは解放区の様相を呈し、8万人が集まった宮殿広場でついに人々は共産党支配との決別を決意する……。