「泥の子と狭い家の物語」のストーリー

不動産屋曰く「ちょっと狭めですけど、みんなが幸せになれる家」に暮らす内田一家。様々な問題を抱えながらも、幸せな日々を過ごしていたある日、加賀美玲子(月丘七央)と名乗る女が祖母・松子(四天王寺紅)の介護にやって来る。だが、加賀美が来るようになってから、どうも母・康子(田中美里)の様子がおかしい。娘の小豆(織田ひまり)が訴えるも、事なかれ主義の父・幸男(有田洋之)はまともに取り合わない。そんななか、鍼灸師だという加賀美は、幸男の酷い腰痛を一瞬にして治し、彼の再就職を叶えるのであった。康子も明るさを取り戻し、少しギスギスしていた夫婦仲も良くなったように見えた。そうして加賀美は内田家に居着いてしまうが、加賀美の行動は徐々にエスカレートしてゆく。家事、食事、小豆の進路や交流関係、果ては下着の色にまで口を出し、家族から自由を奪おうとするのだが……。