「ソレダケ that’s it」のストーリー

戸籍を奪われ、アンダーグラウンド暮らしから抜け出せずにもがく大黒砂真男(染谷将太)。彼は、この底辺から抜け出す最後の手段として、裏社会の調達屋、恵比寿大吉(渋川清彦)のコインロッカーを破壊し、金の入った財布を奪う。ところが、金と一緒に予期していなかったハードディスクを発見。その中には、家出人、ホームレス、破産者、風俗嬢たち、地下な人々のビジネス売買用個人情報がぎっしり詰まっていた。大黒はハードディスクを隠したものの、恵比寿の追跡を受けて敢え無く監禁。そこには、風俗嬢の南無阿弥(水野絵梨奈)が拘束され、横たわっていた。大黒と阿弥は何とか脱出すると、都会の片隅に身を寄せ、ダークサイドに生きる知人の猪神楽彦(村上淳)に助けを求める。ところが、闇の追っ手に捕まり、2人は再び監禁。謎の極悪ギャングのボス、千手完(綾野剛)の拷問を受けるうちに、大黒の過去にまつわる謎が明らかになる。もがき苦しんでも決して抜け出すことができなかった負のループが導いた先で大黒は、自分を束縛する宿命と対決することを決意する……。