「暗黒の恐怖」のストーリー

ニューオーリンズのフランス地区、密航上陸したアルメニア人のコチャックは、ポーカーの争いからブラッキー(ジャック・パランス)に殺される。その死体を調べた保険局員リード(リチャード・ウィドマーク)は、被害者が肺ペストだったことを発見、48時間以内に加害者を逮捕しなければ、病毒が全米に広がるであろうと秘密会議で報告した。警察の捜査課長ウォレン(ポール・ダグラス)は、死体を焼却した以上捜査は困難だと主張するが、やむなくリードに協力することに。海員関係を中心とする雲をつかむような犯人探しのうち、被害者が生前食事したカフェの女房が死に、捜査は思うような進展を見せないのだった。一方ブラッキーは警察がコチャックを探すのは、彼が密輸品を持っていたからに違いないと思い込み、殺人の共犯であり被害者の従兄弟であるポルディ(ガイ・トマジャン)をつつくが、ポルディもまた病毒に冒されて高熱を発し始めた。同じころ、警察側の捜査はポルディの線まで延び、ブラッキーはやむなくポーカー仲間のフィッチ(ゼロ・モステル)とともに、ポルディを殺して逃亡しようとする。しかし波止場の倉庫に追いつめられた2人は、警官隊に包囲され、フィッチは捕縛される。貨物船に乗り移ろうとしたブラッキーはついに力尽きて、海中に落ちて果てた。死体発見後、まさに2昼夜にわたる出来事であった。