「アルタード・ステーツ 未知への挑戦」のストーリー

エドワード・ジェサッブ(ウィリアム・ハート)は、25歳で博士号をとった有能な精神心理学者だ。学生時代に彼はエミリー(ブレア・ブラウン)と結婚する。彼は、今、ある実験に没頭している。全ての人類は、地球上に出現した生命体の進化によって生まれた。すなわち人類を形成する細胞も、原始の生命体からの細胞の記憶を引きついでいる。従って細胞の記憶をたどることで人類の生命誕生の根源に戻ることができるという説に基づいて、10%の硫酸マグネシウム液に浸り、強力な幻覚作用を持つ薬を併用し、永遠の真理を探ろうとしていた。大学の同僚アーサー(ボブ・バラバン)とメインン(チャールズ・ハイド)の協力を得て、実験は進められる。一方、実験に没頭するエドワードを完全には理解できないエミリーは、愛情を残しながらも娘を連れて、彼から離れていった。水漕に浸ったエドワードは、体験する様々なことをアーサーたちに語る。そして人類の発生時に逆のぼり、遂に類人猿と化す。実験は動物園の山羊の檻の中で、羊たちを喰い散らした後全裸のまま倒れていたエドワードが警察に保護されたところで終わった。しかし彼の意志は固く、さらに最終実験が進められる。そのうち凄まじいエネルギーの放出が始まり、モニターテレビには青白色の光線が発せられ、水漕は大音響と共に破壊した。すべてを吸い込むような霧の渦の中で、エドワードが必死にもがく。その時、その場にやってきたエミリーがエドワードを呼んで手をさしのべる。やがて、粒子の中からエドワードが形成される。1度は平静さをとり戻すが、再び凄まじいエネルギーの変化がエドワードとエミリーをも襲う。懸命に元に戻ろうとするエドワードは、作用に包まれているエミリーを抱きしめるのだった。まるで愛こそ、すべての根源であることを象徴するかのように…。