「アリゾナ・ナイト」のストーリー

一掴千金を夢みる金鉱採掘者の群れが西部に殺到して来た頃のこと、コールド・ウォーターの町の有力者ジェフ・デッカー(J・P・マッゴワン)という心良からぬ男は、日頃白人を敵視しているインディアンの酋長レッド・ドッグと相計って町を襲う機会を待っていた。町の付近ではフレッド・カルター(フレッド・トムソン)という若者が鉱脈を堀りあてようと働いていたが、ある時彼が町へ来ると、デッカーが町民の馬の買占めを行っており何も知らぬフレッドはその仕事に雇われた。そして牧童達を華客にしている下宿屋の主婦アガサ伯母さんの姪ルース(ノラ・レーン)と親しくなったが、ルースにはデッカーも懸想していたため、恋の暗躍が始まった。デッカーは町から数里離れたローン・パインに金鉱が発見されたと言い触らしたので、町の男達は一度デッカーに売った馬を数倍の高値で買い戻し、我先にとローン・パインに向かった。デッカーの悪計を嗅ぎつけたフレッドは、町の人たちに忠告したが相手にされないので、自らも出かけた。しかし彼は恋人ルースの身を案じ、愛馬シルヴァー・キングを残していく。町の男達がいなくなるやいなや、待ちかまえていたインディアンは町を襲った。シルヴァー・キングは一人のインディアンの頭飾りを口にくわえ、ローン・パインに赴いた町の人たちに急を告げた。人々は驚き、急遽町へ取って返して危うい瀬戸際の町を救った。そしてデッカーは悪運つきてフレッドに倒され、ルースは悦んでフレッドと抱き合うのだった。