「白黒羊」のストーリー

キンケアン大佐の息子ロバートは父にならって英国軍人となったが許嫁のイニッド・ガウアが金を盗んだのが露見しそうになったので自ら罪を被ってやった。父の大佐はその事情を知らぬので家名の汚れ軍隊の恥とロバートを遂い出した。それのみならず当のイニッドの恩を仇の仕打ちに幻滅を感じた彼は遠くパレスチナのある英軍に姓を偽って投じた。酒場の踊り子ゼリイは憂鬱なロバートの面影に乙女らしく心を燃やしていた。表には英軍に恭順を装っている酋長エル・ラヒブは密かに氾濫を企んでいたが、ゼリイの美貌に想をかけて居たので彼女のことからロバートに喧嘩を売り酒場は修羅の巷と化した。昏倒したロバートをゼリイは老乞食ヤスフと力を協せて救い出し砂漠の中のヤスフの小屋で介抱した。ロバートは口がきけない乞食に変装しエル・ファヒブのキヤンプに偵察に行き秘密を知ったが捕らえられ拷問に遭った。しかしゼリイとヤスフとはエル・ファヒブが英軍を夜襲すべく出発した晩にロバートを助けだし叛軍に先んじて英軍屯営に到着し斯くと司令官に報告した。新任の司令官となって来ていたのはロバートの父親だった。そして叛軍の計略の裏をかいて叛軍を降参せしめた。父親はイニッドの告白で息子の潔白を知ったことを告げロバートとゼリイとは父の許しを得て結婚した。