「京都太秦物語」のストーリー

京都太秦、大映通り商店街。クリーニング店の娘、東出京子(海老瀬はな)は、立命館大学の図書館に勤めている。仲の良い幼なじみの梁瀬康太(USA)は豆腐屋の息子で、アルバイトをしながらお笑い芸人を目指してオーディションを受け続ける日々。ある日、京子は図書館で白川静文字学を研究する榎大地(田中壮太郎)と出会う。学問一筋の大地は、京子に一目ぼれしてしまい、研究への一途な態度と同じ情熱を京子への求愛に注ぎはじめる。一方、康太は自分の将来について悩んでおり、京子との関係もうまくいかないでいた。晴れ舞台だったはずの学園祭でも康太の芸は受けず、とうとう二人は喧嘩してしまう。そのとき京子は、自分の生まれ育った太秦の、自分の父の仕事の素晴らしさを知らないのだと康太に言う。そんな二人の様子を偶然見ていた大地が、鴨川を渡って京子のもとにやってくる。そして、明日、一緒に京都を出て留学する北京で暮らそうと、一方的にプロポーズ、新幹線のチケットを無理やり京子に手渡した。翌朝、京都駅に向かう京子がとった決断とは……。