「幸せをもとめて」のストーリー

ウィリアム・ポッパー(マイケル・サラザン)は学生運動にも違和感をもち始め、熱の入らない毎日だが、彼にはジェーン・カウフマン(バーバラ・ハーシー)という活動家の恋人がいた。2人が同棲中のアパートに、おば(サダ・トンプソン)が突然訪ねてきて、たまには父のジョン(アーサー・ヒル)のところにも顔を出しなさいと説教して帰った。その夜、雨の中をコネチカットの父の家へ帰るべく走らせていた車で、老女をはねてしまう。事故を知ったジョンと弁護士のおじダニエル(E・G・マーシャル)が警察にきて、ウィリアムは保釈の身となり。父ジョンと一緒にアパートに帰った。翌日はダニエルの事務所で裁判に対する作戦会議が開かれ、ウィリアムは決して被害者の家族に近づいてはいけない、他に法廷で心証をよくするための服装などについてこまごまと注意がなされた。しかし、ウィリアムは被害者の家族に謝罪のために会うが、逆に「人殺し!」と罵られ、感情的になったウィリアムは、カトリック信者の家族に神を信じていないと口走ってしまい、すっかり印象を悪くした。ダニエルはウィリアムを叱りつけ、日頃は学生運動に熱を入れ、人なみのことをいっていても、いざというときには体制側の人間に頼らざるを得ないじゃないかと非難する。裁判の結果は予想に反して懲役1年の重労働を課すというものであり、服役まで1週間の猶予を与えられた。その1週間を、ウィリアムとジェーンは美しい湖のある別荘で過ごし、何度も愛を交わしあった。刑務所では黒人の囚人ジョージ(ギルバート・ルイス)と友人となったが、ジョージはホモであり、ホモ同士の争いのすえ、殺されてしまう。ウィリアムはこの事件の検察側の証人として出廷することとなったが、ダニエルは例によって検察側に有利な証言をしろと忠告する。しかし法廷では、ウィリアムは真実のみを陳述して、その形式ばった嘘の多い体制に怒りを爆発させる。閉廷後、トイレに入ると窓が開いている。なんの気なしにウィリアムは脱け出してしまう。大学でジェーンと会いアメリカ脱出を決意し、親友メルビン・ラシャー(ロバート・クレイン)の仲介で中古車を買い、父に別れを告げてカナダに向かった。だが、交差点で車が故障してしまい。車を捨て、飛行機で脱げ出すことにした。セスナを持った運び屋はカナダ行きは2日後、メキシコ行きなら明朝出発するといい、おまけに足許を見て料金をつり上げた。2人は不安な一夜を格納庫で過ごした。翌朝、2人を乗せたセスナは朝日を浴び、自由の女神に翼をふりながらメキシコに向かって飛び立っていった。(コロンビア配給*1時間34分)

今日は映画何の日?

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