「はりまや橋 The Harimaya Bridge」のストーリー

ダニエル・ホルダー(ベン・ギロリ)はサンフランシスコに住む写真家。彼の1人息子ミッキー(ヴィクター・グラント)は、アメリカを飛び出し、日本の高知県のとある町で英語教師として働きながら、画家としても活躍していた。だが、そんな順調な生活も束の間、1年もたたないうちにミッキーは交通事故で命を落とす。悲しみに暮れるダニエル。彼には、太平洋戦争で父を失った過去があった。戦争で父を日本兵に殺され、息子までも日本で失ってしまう悲劇。日本への嫌悪感と偏見を抱えながらも、自らを奮い立たせ、ミッキーが遺した絵をかき集める決意でダニエルは単身日本を訪れる。高知をさまよい、ミッキーの足跡を辿る中で、彼を知る多くの人々と出会う。ミッキーを弟のように可愛がっていた原先生(清水美沙)、かつての上司(山崎一)や同僚。思いのほか温かく迎えられ、意外なまでに高知の人々に愛されていた息子の生活を目の当たりにし、激しく戸惑う。そんなある日出会ったのは、息子の教え子だった知的障害の少女(穂のか)。彼女から渡された絵によってダニエルは思いがけない事実を知る。ミッキーが同僚の紀子(高岡早紀)と結婚していたこと、そして2人の間に新しい命が生まれていたことを……。