「ハゲタカ」のストーリー

ニューヨーク帰りの天才ファンドマネージャー鷲津政彦(大森南朋)。瀕死の企業を徹底した合理主義で買い叩き、再生させる彼のことを人は「ハゲタカ」と呼んでいた。そんな鷲津も閉鎖的で不透明な日本のマーケットに絶望し、現在は海外でセミリタイヤ生活を楽しんでいる。そこに訪れたのは、銀行員時代の鷲津の上司だった芝野(柴田恭平)だった。売上高5兆円を超える日本有数の大手企業でありながら、業績の悪化したアカマ自動車に企業再生マネージャーとして迎えられた芝野は、巨大ファンドによる買収計画を事前に察知して、その危機からアカマ自動車を救って欲しいと鷲津に依頼する。アカマ自動車を狙う巨大ファンドの正体は、日本の先進技術力を吸収しようとする中国系ファンドだった。その命を受けたのが「赤いハゲタカ」こと劉一華(玉山鉄二)。残留日本人孤児三世の彼は、鷲津の勤めていた投資会社ホライズン社の後輩でもあった。かつては憧れの対象だった鷲津の前に、劉は最大のライバルとして現れた。「ハゲタカ、復活!」の情報を、東洋テレビのキャスター三島由香(栗山千明)がキャッチする。工場の経営者だった父を、銀行員時代の鷲津の貸し渋りによって自殺に追い込まれた由香は、「ハゲタカ」に成長した彼を複雑な感情で追いかけていた。アカマ自動車の社長である古谷(遠藤憲一)は、人件費圧縮のため派遣切りを実施する。そこに目をつけた劉は、派遣工の守山(高良健吾)を焚きつけて工場労働者を取りまとめて労働争議を起こす。劉の策略によって揺さぶりをかけられるアカマ経営陣。アカマ自動車の筆頭株主であるMGS銀行頭取の飯島(中尾彬)は、鷲津にホワイトナイトを要請する。鷲津とは因縁の関係にある西野(松田龍平)の奔走もあり、古谷の退陣によってアカマ自動車は買収から逃れることができた。敗北する「赤いハゲタカ」。それは、鷲津の明日の姿かもしれなかった。

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