「勝利の園」のストーリー

「かみなり親爺」ボルトは、地方きっての繋駕競走の名騎手だったが、隣りの牧場主ゴドウ・ブールとなみなみならぬ反目の間柄だった。妻のペニーと2人暮らしのボルトの家は、両親と死別してこの家に引きとられた8歳の甥スパーキーが来てから、賑やかになった。スパーキーはボルトの心境をよそに、ブール牧場の調教師の娘チャー・ブルースやブールの娘クリ・クリと仲良くなり、彼はチャーの訓練よろしきを得、立派な繋駕騎手になった。ボルトは残された唯1匹の盲目の牝馬「レデイ」を秘蔵していたが、スパーキーは、ブール牧場の種馬を借りて、「レデイ」の相手をさせた。「レデイ」は立派な仔馬を産み、ボルトは「モウデーン・フォア」と名ずけ調教にとりかかり、来るべき競馬に出そうと考えていた。1万ドルの賞金は彼の牧場の再興のために必要な大金だったのである。しかし、競馬の数日前、ボルトは「モウデーン・フォア」が母馬の血をひいて眼に欠陥のあるとを知り失望する。彼はその欠点をカヴァーするためにあらゆる努力をした。競馬の当日、「モウデーン・フォア」に騎乗したスパーキーは、チャーの父テッド・ブルースと競ったが、馬の眼の欠陥は如何ともできず第1レースで敗れたが、つづくレースでブルースに鼻の差で勝つことができた。しかし、「モウデーン・フォア」はゴールでたおれてしまう。愛馬を失い失意のスパーキーはチャーになぐさめられ彼女の愛情の下に新しい牧場の建設の希望に立ちあがるのだった。