「ここに幸あり(2006)」のストーリー

象がのんびりと草を食む、とある場所。大臣ヴァンサン(セヴラン・ブランシェ)は、アフリカの某国との友好のためにここにやってきた。平穏な日々を送っていたヴァンサンだが、ある日不当解雇を巡って民衆のデモが起き、そのきっかけとなった発言をしたという理由で辞職させられてしまう。バッグひとつで追い出されたヴァンサンは、別れた妻の元に行くが相手にされない。家も金も失ったヴァンサンに母親(ミシェル・ピコリ)は、昔住んでいたアパートの鍵を与えた。しかしヴァンサンがアパートに行ってみるとそこはアフリカ人たちに不法占拠されていた。踏んだり蹴ったりのヴァンサンを助けてくれたロシア女性。そして昔の友達。ヴァンサンは友達と飲んだくれながら、大臣生活とは全く違うこの生活も満更ではないと思うようになっていく。やがてアパートを不法占拠していたアフリカ人たちも機動隊に追い出され、部屋はヴァンサンに戻ってきた。そして庭師の職を得たヴァンサン。木を植え、芝を刈っているヴァンサンの元に、彼の後任として大臣になったものの、同じように更迭された男が現れる。「元気かい?」と声をかけながら酒とタバコをすすめるヴァンサンには、男を恨む気持ちなど無かった。ヴァンサンの実家では今日もガーデンパーティーが行われようとしている。テーブルの周りにはヴァンサンと彼の母、そしてヴァンサンを巡る女たちが集まって楽しそうにグラスを交わすのだった。

今日は映画何の日?

注目記事