「タイヨウのうた」のストーリー

明け方、いつもサーフボードを抱え海に来る少年(塚本高史)を自室から見ている薫(YUI)。16歳の薫はXP(色素性乾皮症)という病にかかり太陽の光に当たれないため、日が沈む頃起き、駅前で歌い、日の出と共に眠る生活を送っていたが、いつの頃からか少年(塚本高史)に恋心を抱いていた。ある日親友の美咲(通山愛里)を連れて駅前で歌っていると、偶然にも少年が通りかかる。薫は無我夢中で彼を追いかけ、矢継ぎ早に自己紹介をする。美咲は止めに入るが、事情を知り、同じ学校に通う彼を調査。彼は藤代孝治、18歳。深夜、孝治と偶然にも再会。孝治は夏休みにストリートライブに行くと言う。約束の日、孝治は薫を横浜へ連れて行く。薫の歌声は多くの人を立ち止まらせ、孝治は薫に惹かれる。帰り、海辺で告白する孝治。薫はそれに応えるが、気がつかぬうちに日の出の時間が差し迫っており、何も言わず走り去る。慌てて追いかけた孝治は、心配して探し回っていた美咲に薫の病のことを聞かされる。普通の人との違いを痛感した薫は、恋も歌も諦めようとしていた。孝治は薫の歌をCD化することを提案。悲観する薫に孝治は変わらぬ気持ちを伝え、二人はキスをする。しかし薫は、左手が思うように動かなくなる。担当医(山崎一)は父・謙(岸谷五朗)に、神経症状が発症、近いうちに全身に広がり、やがて死が訪れることを告げる。薫は孝治に、声を出せるから歌うと言う。レコーディング当日、全身全霊を懸けて歌う薫。防護服を着て昼の海に行きサーフィンをする孝治を見に来た薫は、死ぬまで生きると力強く話す。まもなく薫は他界。好きだった太陽の花・ひまわりに囲まれて葬られる。彼女の歌が取り上げられ、ラジオから流れてくる。