「グッドナイト&グッドラック」のストーリー

1953年、テレビ黎明期のアメリカ。国民は、マッカーシー上院議員による共産主義者を告発する運動”赤狩り“に怯えて暮らしていた。そんな中、CBSの人気ニュース番組『シー・イット・ナウ』のキャスター、エド・マロー(デイヴィッド・ストラザーン)は、ある空軍兵士が”赤狩り“のため除隊処分されようとしている事件を番組で取り上げる。こうしてマローやプロデューサーのフレンドリー(ジョージ・クルーニー)、ドン・ヒューイット(グラント・ヘスロウ)や、秘密で職場結婚しているジョー・ワーシュバ(ロバート・ダウニー・Jr.)とシャーリー・ワーシュバ(パトリシア・クラークソン)らの記者たちが、マッカーシーからの圧力を受けることになる。しかし54年、CBSの会長ペイリー(フランク・ランジェラ)の支持を得て、マローはマッカーシーの虚偽と策謀を露わにする番組を放映。これが大きな反響を得る。一カ月後、マッカーシーが反論に出たが、世論はマローを支持し、CBSは完全勝利を収めた。だが次第に、政府や広告主との関係を案じるペイリーは、マローたちを危険視し始める。ワーシュバ夫妻は突然の退社をほのめかされ、テレビ業界には大衆化の波が押し寄せていた。ある日、マローとフレンドリーは、ペイリーから『シー・イット・ナウ』の時間枠変更と、スタッフの削減を命じられる。58年、マローは報道番組制作者協会のパーティで、テレビ業界の未来を憂えたスピーチをするのだった。