「けものがれ、俺らの猿と」のストーリー

妻に逃げられ、仕事の依頼もパッタリ、その上、家の解体が決定して立ち退き命令が下った、踏んだり蹴ったりの脚本家・佐志に、邦画界の至宝、50年の大ヴェテランを自称する、胡散臭い社会派プロデューサー・楮山が、シナリオ執筆を依頼してきた。ところが、それは更なる受難の始まりだった。締め切りを2週間後に控え、早速、ゴミ処分場へシナハンに出かけた佐志は、しかし愛想のない本屋の店員や不気味な警備員に酷い目に遭わされた上、助けてくれた青年からは多額の誠意を要求されてしまう。また、楮山と出かけたシナハンでは、発作を起こして倒れた楮山を病院に運ぶべく電話を探して山道を彷徨っているうち、アンジーという小猿と暮らす男・田島の家に一泊し、彼のヤバ過ぎる接待を受けることに。しかも、這々の体で家に戻ってみると、家は既に取り壊され、家財道具も一切処分されていた。そんな彼に、生きていた楮山から連絡が入った。ところが、待てど暮らせど指定された喫茶店に楮山は現れず、しかも注文のコーヒーも来ない。その上、彼はアンジーが大暴れして倒れてしまった喫茶店のおばさんの代わりを務めることに。だが、図らずも店は繁盛して。様々な困難に直面してきた佐志。「ここを切り抜ければなんとかなる!」と思う彼は果たして、この難局を乗り越えられるのか???