「走れ!イチロー」のストーリー

2000年4月。馬野建設をリストラされた夜、突然いなくなった妻・鈴子を追って、娘のこよみと共に神戸へ向かった石川市郎は、実は鈴子が母校のソフトボール部の臨時コーチを学生時代のコーチである早川に頼まれていたことを知る。神戸に残り、後輩の指導に当たりたいという鈴子に怒り心頭の市郎。だが、グラウンドで活き活きとした表情を見せる鈴子に彼の心は動かされ、自身もやはりリストラ組の後輩・佐藤から誘われたミャンマーでの新事業に参加し、新天地での出直しを決意するのであった。グリーンスタジアム神戸で売り子のバイトをしている”一浪“中の望月竜介は、元クラスメイトで劇場主の娘・真理子との密会を劇団員の恵太郎に見つかり、イチロー選手を公演に呼んでくれたら警察には通報しないと脅される。奔走の末、ロッカールームへ不法侵入を果たした彼は、バッティング練習中のイチローにチケットを渡すことに成功するものの、ペナントレース真っ最中のイチローが公演には来られる筈がない。しかし、イチローは出かけられない旨を伝える電話をわざわざ劇場にしてくれるのであった。熱烈なイチローのファンである作家の奥手川伊知郎の前に、突如彼を偽物呼ばわりする売れないアーティストの睦美が現れた。実は彼女、奥手川の偽物・舟島に多額の金を貢がされたらしいのだ。そんな彼女に逆に惹かれていく奥手川は、愛人や妻との別れまで決意するが、舟島の子供を妊娠していた睦美は彼を忘れられず、スタジアムで再会した舟島とよりを戻すのであった。年が明けて21世紀の初め、震災復興時に知り合いになった靴職人の丈治が倒れたとの連絡が、ミャンマーの市郎に届いた。急遽、帰国した市郎は丈治にイチローの為に作ったスパイクを彼に渡して欲しいと頼まれる。シアトルへ旅立つイチローを追って空港へ急ぐ市郎。だが、報道陣に阻まれ約束を果たすことは出来なかった。その後、市郎はミャンマーで仕事を続け、竜介は二浪が決定、奥手川は離婚して独身となるも作品が直木賞候補となり、イチローはメジャーで大活躍している。

今日は映画何の日?

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