「サン・ピエールの生命」のストーリー

1849年、カナダにあるフランス領サン・ピエール島。この島に駐屯する軍隊長ジャン(ダニエル・オートゥイユ)と、その美しく純真な妻マダム・ラ(ジュリエット・ビノシュ)は、深い愛で結ばれていた。そんなある時、酒に酔った勢いで殺人を犯し、死刑を宣告された荒くれ者の漁師ニール(エミール・クストリッツァ)が、島にギロチンが運ばれるまでの間、マダム・ラの身の回りを手伝うことになる。彼女はニールに読み書きを教えたり、外出時に付き添わせたりなど、行動を共にするうちに、彼に対して母性とも愛情とも取れる大きな感情を持ちはじめた。そしてニールは未亡人マルヴィラン(カトリーヌ・ラスコー)の家の壊れた屋根を修理したのがきっかけで、島の人々と徐々に親交を深めていく。さらにニールは暴走する荷車に乗った女性の命を救い、皆の人気を集めることになる。マルヴィランは彼を愛しはじめ、ニールと彼女は神父の前で永遠の愛を誓い合う。マダム・ラはそんなニールが処刑されねばならないことに疑問を感じていた。いよいよ、ギロチンが島に到着。しかし死刑執行に対する島民たちの反発は強まる一方だった。その民衆の声と妻の想いに心を動かされたジャンは、処刑の立ち合いを拒否。マダム・ラは、そんなジャンの立場がもっと危なくなるのを承知でニールを逃がそうとしたが、失敗したため、事態は最悪の展開に。結局ニールはギロチンで処刑され、その数か月後、ジャンは反乱罪で銃殺刑。打ちひしがれるマダム・ラは、自分が死を迎えるまで未亡人でいることを心に誓うのだった。

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