「ブギーポップは笑わない」のストーリー

とある地方都市で、不可解な女子高生失踪事件が相次いでいた。そんなある陽、深陽学園3年の啓司は、恋人で2年の藤花の奇妙な行動を目撃する。黒いマントを羽織り、別人のような顔で街を歩く彼女は、自分のことをブギーポップと呼び、学園に巣食う魔物を倒すために現れたのだと語った。そして数日後、その使命を果たしたブギーポップは啓司の前から姿を消し、後にはいつもと変わらぬ藤花が戻っていた……。それから2年後、浪人生の藤花は街で高校時代同学年だった明雄に再会した。彼は、2年前に失踪した直子のことを今もひきずっていた。当時、明雄は3年の直子を巡って1年の志郎と奇妙な三角関係にあった。ある日、直子は学校の倉庫にエコーズという男を匿っていることを明雄に告白した。宇宙から来たエコーズは、人間社会に潜んでいるマンティコアという怪物を探しているという。話を聞いて、狐につままれたような気分の明雄。そんな彼の前から直子が姿を消したのは、その直後のことだった……。同じ頃、街ではスレイブというドラッグが流行していた。それは嫌なことを忘れさせてくれる効力を持ち、一連の失踪事件に絡んでいた。そのことにいち早く気づいた2年の凪は、ドラッグを流している犯人を突き止めようと調査を開始。やがて、1年の早乙女と2年の美奈子がその犯人であることを突き止める。実は、美奈子はマンティコアに体を乗っ取られ、スレイブで女子高生たちを廃人同然にしては、彼女たちの体液を吸っていたのだ。そして、直子も彼女の犠牲になっていた。エコーズと凪は、マンティコアを倒すべく戦いを挑む。しかし、美奈子に魅せられた早乙女の助太刀によって、2人は瀕死の重傷を負わされてしまう。とそこへブギーポップが現れた。見事な技でマンティコアを倒すブギーポップ。その後、マンティコアと早乙女はエコーズによって宇宙に連れていかれ、ブギーポップは元の藤花にかえり、学園にも平和が戻るのであった。