「幸福の森」のストーリー

敏腕の特報記者として知られたスティーブン・フィツジェラルドは、出版王オーガーから呼ばれてニューヨークに戻るため、アイルランドの飛行場に行く途中の道を誤って、友人のビル・クラークとともに、外界と隔離されたような小漁村にたどりついた。彼はこの村の唯一つのホテルに泊り、女主人のノラに会った。ノラはそうした僻地にめずらしい教養と魅力をもった女性で、スティーブンはすくなからず心ひかれる。この漁村からすこし離れた森に酒の好きな老人の妖精が住んでいるという話をノラから聞いたスティーブンは一笑に付するが、いろいろな事実に直面して、妖精の存在を信ぜざるを得なくなり、この漁村に愛着を覚えるが、便船が来たのでノラとも別れをつげてニューヨークに帰る。彼はオーガーの信頼を得て仕事をはじめ、その娘のフランセスと婚約した。オーガーは上院議員の候補者として、スティーブンが執筆した才気ある演説草稿を大いに力としていたのであった。その頃、独身者のスティーブンの身の廻りを世話するために職業紹介所からホーレスという老人がやって来た。スティーブンはその老人がアイルランドで見た妖精に似ているように思うが、老人は否定し黙々と働いていた。時折、この老人はスティーブンに謎のような忠告をした。オーガーの政治的野心のために働いているスティーブンにとっては痛いような言葉ばかりなので毎日のように彼は馘にしようと考えつづける。スティーブンは地下鉄で偶然に渡米したノラに会った。彼はノラと話している中にオーガーのために心にもない仕事をしていることに堪えられなくなる。彼がオーガーと喧嘩別れをしたとたんに、ホーレスの姿は見えなくなっていた。スティーブンはさっぱりした気持ちで、アイルランドのノラの元に行った。そして、再び酒の好きな老妖精を見た。彼にはどうしても、その妖精がホーレスと同一人物に思われるのだった。

今日は映画何の日?

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