「プラクティカル・マジック」のストーリー

オーウェンズ家の人々は、両親を亡くしたサリー(サンドラ・ブロック)とジリアン(ニコール・キッドマン)の姉妹、叔母のジェット(ダイアン・ウィースト)とフランシス(ストッカード・チャニング)の4人暮らし。一族は魔女の血を引き、ちょっとした魔法を使える能力が受け継がれていた。その代償なのか、彼女たちと恋に落ちた男性は必ず若死にしてしまう。姉妹の父親もそうで、残された母は悲しみのあまり死んだ。そしてサリー自身が愛し、結婚した男性も早死にしたのだった。堅実で慎重派の姉サリーは「もう恋なんてしない、魔法も使わない」と心に誓い、理想の男性像をノートに綴っていた。パンケーキを裏返せる人、片方がグリーン、片方がブルーの目を持つ人……それは絶対に存在しないかわり、自分も傷つかない、幻の男性像だった。一方、セクシーな女性に成長した妹のジリアンは、恋人のジミー(ゴーラン・ビスンジック)と共に家を飛び出す。離れて暮らしながらも、ふたりはこの世で唯一完壁に分かり合える存在として、互いを大切に思っていた。やがてサリーの元にジリアンからSOSの電話が。熱烈に愛していたはずのジミーに誘拐され、暴力をふるわれているというのだ。妹を助けるために駆けつけたサリーは、決して誓わないと誓った魔法を使ってしまう。一方、事件を追って刑事のゲーリー(エイダン・クイン)が調査にやって来た。なんと、彼はサリーの理想の男性そのものだった。恋に臆病なサリーの頑な心を解きほぐしてくれるゲーリーに、彼女は今こそ全てを忘れて、彼の胸に飛び込む。それは本当の魔法だった。