「ガタカ」のストーリー

近未来。遺伝子工学の進歩で胎児の間に劣性遺伝子を排除することが出来るようになった。自然の形で生まれたヴィンセント・フリーマン(イーサン・ホーク)は、心臓が弱く30歳までしか生きられないと宣告されていた。遺伝子排除されて生まれた弟アントン(ローレン・ディーン)と比べ、自分を遺伝子的に劣った「不適正者」であると思っていたヴィンセントだが、遠泳でアントンに勝った彼は家を出る決心をする。宇宙飛行士になるため、宇宙開発を手掛ける企業・ガタカ社の就職試験を受けたヴィンセントは、「不適正者」のため、DNAブローカーにジェローム・ユージーン・モロー(ジュード・ロウ)を紹介してもらう。最高級の遺伝子を持つ超エリートの水泳選手だったユージーンは、自分の優秀さゆえに悩み、自殺未遂を図り、下半身不随になっていた。ユージーンの生活を保証することを見返りに、彼と契約したヴィンセントは、血液などのサンプルを提供してもらいジェロームに成り済ます。数年後、ヴィンセントは金星の衛星タイタン行きの宇宙飛行士に選ばれるが、ロケット打ち上げに反対していたヴィンセントの上司が殺される。捜査に協力した女性局員アイリーン(ユマ・サーマン)はヴィンセントを疑いながらも、彼に魅かれていくことになった。捜査官になったアントンは現場から検出された毛髪がヴィンセントのものだったことに驚く。結局、犯人は別にいたが、真実を知ったアイリーンは嘆き悲しむ。打ち上げ決行の前日、ヴィンセントはアントンと再び遠泳で対決した。その闘いに勝ったヴィンセントはユージーンに別れを告げて探査船に乗り込んだ。ユージーンは自らの命を絶った。