「心霊」のストーリー

「旧日本軍の病院」新米看護婦の恵理子は初めての夜勤の日に、入院中の老婆から新人看護婦がたびたび姿を消すというこの病院の奇怪な伝説を聞かされた。真夜中に、誰もいないはずの病室からナースコールを受けた恵理子は、あるはずのない死体置場と6歳くらいの少年を目撃する。休憩中に恵理子は亡霊らしき大勢の人影に襲われ、地下2階の壁の中に吸い込まれた。そこは戦時中、人体実験をしていた手術室で、たくさんの中国人が犠牲になった場所だった。手術台に縛られた恵理子の腹の上に大きな鋸が当てられる。 「サーファーの死」4人組のサーファー、タカ、ケンジ、ガッツ、ミカは、今年もまた湘南の海にやって来た。海へ出たきり夜になっても帰って来ないガッツを探しに行ったタカは、警察から遺体があがったとの連絡を受ける。しかし、その遺体はガッツを探しに出たケンジのものだった。遺体を覆っているシーツを剥ぐと、ケンジの下半身には恐ろしい形相をした老婆の遺体が絡みついていた。その老婆は行方不明になっていた地元の人間だという。みんなの心配をよそに女の子をナンパしていたガッツは、彼女たちにいいところを見せようと酔った勢いで海に入った。そんな彼の足に、水中から無気味な手が伸びてくる。 「首なし地蔵」戦国時代、村の百姓たちは僅かな穀物も領主に搾取され、逆らう者は首を切り落とされていた。殺された人々のために村人が地蔵を祭ると、領主の家を次々と不幸が見舞い、腹を立てた領主は地蔵の首を撥ねてしまった。後日、村の沼には首のない領主の死体が浮かんだという。そして今から80年ほど前、病気の子供を抱えた小作のお加代は、ひとりで首なし地蔵まで行ってきたら反物をやると言われ、その賭けに乗る。子供をおぶって山中を歩いたお加代は、着いた証拠にと地蔵の首をもぎ取って戻ってきた。彼女が差し出した品を見た瞬間、仲間の顔は恐怖に歪んだ。なんとそれは、お加代の子供の首だったのである。