「女優霊」のストーリー

監督に昇進したばかりの村井は初監督作品の撮影に意欲をみせていた。セットも組まれ、カメラ・テストも順調に進む。ところが、そのテスト・フィルムには途中から全く別の映像がダブっていた。端尺フィルムだと思っていたものが、実は未現像のフィルムだったらしい。しかし、その映像を小学生の頃にテレビで見た記憶がある村井はすっきりしなかった。和やかな雰囲気の下、撮影は順調に進んでいったが、ある日、村井はロケバスの窓から例のフィルムに写っていた女優の背後にいた髪の長い女の姿を見つける。それをきっかけに、現場では次々と不思議な出来事が起こった。撮影も佳境に入ったころ、女優の沙織がふざけて上がった三重から転落死するという事件が発生した。村井は沙織の背後に髪の長い女の影を見た気がして、微かな記憶を頼りに例のフィルムをテレビで見た当時の新聞を調べることにする。そして彼は、あのフィルムの中の女優がこの同じステージで沙織と同様の死に方をしていたことを知った。ラストシーンの撮影中、主演女優のひとみはセットの隅に沙織の生首を見て、恐ろしさのあまりたじろいだ。ひとみの背後では沙織の吹替役の女優が狂ったようにけたたましく笑い出す。現場は騒然となり、ラストシーンのラッシュに微かに写る髪の長い女の影を発見した村井は、全ての謎を解く鍵はセットの三重にあるのではないかと考え、三重へ上がった。しかし、そのまま村井はどこかへ連れ去られてしまった。助監督とともに村井の部屋を訪れたひとみは、誰もいないはずの部屋で洗面所の鏡を覗きこんだ時、背後に何者かの気配を感じた。

今日は映画何の日?

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