「かぼちゃ太夫」のストーリー

田舎の寄席を打って廻っているマッゴニグルという男があった。これは一座がベルフォンテンの町で相遇した出来事である。その頃、マッゴニグルの一座は財政難に陥っていた。マッゴニグルはクレオパトラ・ペパーディという金持の女と知り、彼女を利用して一座の財政難を救おうとする。彼女を芝居に出演させて、町の人気を煽ろうというのである。マッゴニグルの娘ベティーは金持の伜ウォーリーと恋仲であった。ウォーリーはベティー恋しさに、学校をやめて一座に加わっていた。ベティーは学校をやめる事の不可を説き、彼を学校に帰らせようとする。恰度、スター男優が行方不明になったのでウォーリーに代役をさせる。処が彼は大成功で、ベティーは彼を役者として認めたのである。そしてウォーリーの父もウォーリーとベティーの結婚を許したが、マッゴニグルが居ては困ると云ったのを隣室で立聞きしたマッゴニグルは、娘の幸福の為に身を引こうと決心し、ニューヨークから自分1人を買いに来たからと云って、ベティーをウォーリーに托し、一人飄然と立ち去った。その後ニューヨークで声嗄れの妙楽を売る大道商人がマッゴニグルの成れの果てであった。