「青春共和国」のストーリー

三神英子は、同じ放送部員の成瀬純夫等と屋上での校内放送中、西川という生徒の飛び降り自殺を目撃した。英子の同級生・松井洋子は、西川と婚約していたことを告げ失踪する。その頃、若者たちの間で『青春共和国』という島が話題となっていた。英子は、ラジオで「『青春共和国』にて待つ、洋子」という放送を聞いた。放送部員は『青春共和国』を取材しはじめるが、一向に実体はつかめない。そんな時、英子のもとに『青春共和国』からの招待状が届いた。とりあえず、英子と仲間の木村正美が先に、河原早笛は遅れて行くことになり、最初から『青春共和国』をバカにしきっていた純夫は行かないと断わった。英子と正美は、航海中、カメラ狂いの津川浩と奇妙な中年男・石井と一緒になる。小さなクルーザーに乗り換え、『青春共和国』に到着すると、大岩という島のりーダー格の男が出迎えた。『青春共和国』とは、若者たちの笑い声が響き、まさにパラダイスであったが洋子の行方はつかめない。夕方、共和国の大統領・天堂がやって来た。彼を中心にここでは若者たちが自主的に生活を運営しているのだ。数日後、英子は他の数人と大統領の船での昼食会に招待された。その頃、英子を心配した純夫が、早笛と共に共和国にやって来た。英子たちは、選ばれたものとして島の洞窟に連れて行かれる。そこでは大統領が作ろうとする理想の世界のため、若者を洗脳して教育しており、洋子もいた。逆らった英子は牢に入れられるが洋子に助けられる。洋子は西川の自殺の原因を明らかにしたいと英子と共に逃げるのを断わった。道に迷った英子は、けしの花畑を見つけるが、やって来た大岩等に洞窟に連れ戻される。それを、彼女を探しに来ていた武が目撃する。英子は大統領の前で、洋子に西川は覚せい剤をうたれていたと告げた。英子と洋子が注射をされる瞬間、大統領の部下となっていた石井が反撃する。彼は刑事だった。そこに純夫等が現われ戦いが始まる。外に出た英子と純夫はとまっていた船に乗り込むが、来合わせた大統領に見つかり海の中に落とされる。突然、船が爆発した。大統領がデッキに石油がこぼれているのを知らず、煙草を棄てたのだった。