「海港の娘」のストーリー

南洋フィジーのスヴァでレヴュー・ガールのジョヂーは職に離れて困っていると原住民のカリタが親切に世話をして、白人が経営しているバーの女給となった。バーで彼女は英国の貴族で欧州大戦のために恐火症に罹っている飲んだくれのジムと知合いとなり、どうにかして彼を真人間にしてやり度いと思うようになる。それを見て嫉妬の炎を燃やしたのが白人を装っているハーフのマックエウェンで、或日のこと彼はジムと争いを始めた。ジムに「混血児」と罵られて激怒したマックが暴れ出してランプを壊すと火を見て怖れたジムは逃げ出してしまった。ジョシーはジムのあとを追って行ってジムが真実決して卑怯者ではないことを知り、彼を自分の部屋に匿まってやった。2人は恋し合う仲となり、ジムは酒を断って甦生した。ジョシーを是が非でも我がものにしようと思ったマックはジムをベンガ島におびき出して幽囚してしまった。彼はジムを火で苦しめて狂者にしてやる心算であった。ジョシーはジムを案じてマックの妾になると約束してベンガ島へ来た。ベンガ島の原住民の火の祭の夜、マックはジムを狂信者達と一緒に火中を歩かせた。今は元の立派な人間になっているジムは勇敢に焔を潜り抜けた。そしてマックをこらしめた。かくてジョシーは英国貴族令夫人として英国へ帰ることが出来たのである。