「女はそれを我慢できない」のストーリー

のんべの宣伝屋トム・ミラー(トム・イーウェル)は、かつてギャングの親分だったマードック(エドモンド・オブライエン)に雇われ、曲線美人ジェリイ(ジェーン・マンスフィールド)をスターにする仕事を始めた。しかし、それには条件がついている。彼女に手を出してはならない。ところが、この2人が愛し合うようになった。もともと彼女は歌手になるつもりはないのだが、マードックに恩義があるので、下手な歌も唱わねばならぬ。マードックは彼女をスターにしなければ男が立たないので、メチャメチャな声でレコードに吹き込んだ彼女の歌--彼がかつて獄中で作詞した「ロック・アラウンド・ザ・ロック・パイル」を町中の酒場にとりつけた。彼一流の強引さとインチキで。それが、奇妙な人気となり、彼女をスターにのし上げさせた。いよいよニューヨークの初舞台、はじめ反対していたマードックも、トムとジェリイの仲を許し、めでたくゴール・インとなりかけたところ、マードックに張り合うギャング親分のホイーラーが乗り込んだ。だがトムの機転で、マードックが自ら舞台に立ち、得意の「ロック・アラウンド・ザ・ロック・パイル」を歌う。聴衆は喝采し、一緒に感激したホイラーも、マードックと握手した。その後10年、結婚したトムとジェリイの間には5人の子供ができ、マードックはよき「おじいさん」である。