「君といた丘」のストーリー

'62年、オーストラリアの田舎町。思春期を迎えたナイーヴな高校生ダニー(ノア・テイラー)は、ひとつ年上の幼ななじみ、フレア(ローエン・カーメン)に恋していた。孤児院育ちで、町の住人からは問題児扱いされている彼女の、唯一の友達がダニーで、ふたりは秘密の隠れ場であるウィリー丘で、様々なことを話しあう。しかしフレアが愛していたのは、不良だがフットボールの花形選手であり、ダニーも一目置いていたトレヴァー(ベン・メンデルスゾーン)だった。ダニーは、フレアとトレヴァーが次第に親密感を増してゆくのを、黙って見ているしかなかった。ある日トレヴァーが窃盗罪で捕まり、少年院に送られた。そんな折、フレアがトレヴァーの子供を身ごもっていることが分かる。そしてその時、フレアの出生の秘密が明かされる。フレアの本当の母は売春婦で、妊娠したものの町の人に見捨てられ、彼女を産んだ後、死んでしまったのだと。それを聞いたダニーは、自分の力でフレアを守ってやることを決意する。やがてふたりの前に、院を脱走してきたトレヴァーが姿を現わし、ふたりは町を出て新たな人生の旅に出る。そしてダニーはそんな彼らを、温かい目で見送るのだった。