「おかしな二人」のストーリー

テレビのニュース記者フェリックス(ジャック・レモン)は愛妻と離婚の憂き目。悲観した彼は自殺をすら考えた。しかし、そんなフェリックスを救ったのは、オスカー(ウォルター・マッソー)ほか4人のポーカー仲間だった。とりわけスポーツ記者のオスカーは、自分も離婚の経験者だけに、フェリックスを心から慰め、アパートに同居させることにした。こうして、やもめ同士の奇妙な同居生活が始まった。彼らはともに40男。だが、その性格は、正反対だ。フェリックスの方は、掃除、洗濯、炊事と、女顔負けの腕のよさ。そのうえ、異常なくらいの清潔野郎で、部屋の整理整頓はもとより、チリひとつ落ちていても、気になるという男。ずぼらなオスカーは、始めのうちこそ黙っていたが、次第に彼の態度にがまんならなくなった。そしてポーカー仲間たちも、これでは落ち着かないと、敬遠しはじめた。そこでオスカーは心機一転とばかり、同じアパートに住むピジョン姉妹を招待し、陽気な一夜を過ごすことを提案。未亡人と離婚経験者の姉妹は嬉々としてやって来た。フェリックスは自慢の料理を作り、まずは歓待したのだが、その料理を出す前に、自らの悲しい離婚の話を始めてしまった。妻や子の写真を取り出し、しみじみと語り、ついに泣き出す始末。それをみた姉妹も、彼の、ちょっと現代離れしたやさしさに共鳴し、一緒に泣き出してしまった。3人の涙合戦。なんともやり切れないのはオスカーである。そしてついに数日後、2人の男は喧嘩別れ、フェリックスは出ていった。だが人の好いオスカーは急に心配になった--もしかしたら、今度は本当に自殺するのではないかと。だが心配は無用。なんとフェリックスは、ピジョン姉妹と一緒に現れ、彼女たちと暮らすという。荷物を持って意気揚々と引きあげるフェリックス。残されたオスカーは、集ったポーカー仲間たちに言う--ここは俺の家だ。床にタバコを捨てないでくれ!どうやらフェリックスの清潔ぶりが移ったようだ。彼との和解も遠い日ではあるまい。

今日は映画何の日?

注目記事