「大台風」のストーリー

人里離れた山中で荒れくれた樵夫達を指揮しているジャックというおとこあった。人々は彼を「大台風」と呼んでいたが、彼は一日小説家のロス・トラヴァースとその妻ルスに偶然会った。大台風とルスとはかつて恋仲であったが、彼が世界大戦に出征中、同じく戦場にあったトラヴァースは卑劣にも帰国後ジャックは戦死したと言ってルスを妻とした。ジャックはトラヴァースの卑怯な行いの為に独軍に捕らえられていたのである。ルスはその真相を知り、夫の卑劣に愛想を尽かしたが、トラヴァースはこの地を去ろうとした。突然大暴風雨が襲来して材木の堰が切れた時、「大台風」は命を賭して破壊されようとする町を救ったが、彼は激流を材木に乗ったまま下流に押し流されて鉄橋にその材木は衝突して鉄橋を破壊する。トラヴァースとルスがこの地を去ろうとして乗った列車は激流に墜落して、トラヴァースは溺死したが、ルスは「大台風」の決死的な努力で救われた。ルスは自由の身となった。運命の神の心であると、二人は相抱いて喜びに泣いたのであった。