「黄金狂時代」のストーリー

アラスカの金鉱が発見されて人々が潮の様に金堀に赴いた頃の一挿話である。一人ぼっちのチャーリーは吹雪に遭って小屋に駆け込む。そこにはお尋ね者のブラック・ラーセンがいた。闖入者に怒ったラーセンは、チャーリーを追い出そうとするが、風が強くて到底外へは出られない。やがて金を掘り当てたビッグ・ジムも避難してくる。寒さと飢えに耐えかね、ラーセンは食料を探しに出て行く。出会った役人二人を殺して食料を奪ったラーセンは、さらにジムの金鉱を見つける。小屋に残った二人は、靴を煮て食べたりもするが、限界に達したビッグ・ジムは空腹による幻覚で、チャーリーを鶏と見誤って襲いかかる始末。しかし迷い込んできた熊によって2人の空腹は満たされた。やがて吹雪がやんで金鉱に帰って来たビッグ・ジムだが、潜んでいたラーセンに頭を殴られ記憶を失った。だが、意気揚々のラーセンは谷底に落ちて自然の裁きを受けることになる。一方、チャーリーはとある町にとやって来て酒場の踊り子ジョージアに一目惚れをしてしまう。彼は酒場の近くにあるカーティスの小屋の留守番をすることになり、その小屋に偶然訪ねたジョージアとその友人を大晦日の晩餐に招く約束をした。彼は自分が町中の笑い者にされている事に気付かず、ジョージアは彼に好意を持っていると信じて、準備万端整えるのだった。しかしジョージアは彼の事を忘れ酒場で騒いでいた。その様子を垣間見たチャーリーは落胆するが、偶然この町をさ迷っていたビッグ・ジムと再会し、場所を忘れた金鉱を見つけるために、例の小屋へ連れて行ってくれれば儲けは山分けにすると言う。チャーリーはジョージアとの再会を一人決めにして、ジムとともに再び小屋にやって来た。翌朝目覚めると暴風に飛ばされた小屋は、崖の淵でかろうじてバランスを保っていた。だがそこはジムの金鉱のすぐ近くだった。命からがら小屋から脱出した2人は億万長者となり、無事に帰途の船に乗る。船上でジョージアと邂逅したチャーリーは、今度こそ彼女と結ばれるのであった。