「愛と復讐の挽歌」のストーリー

一九七〇年代初頭、サイ(チョウ・ユンファ)は幼馴染のユン(アレックス・マン)とクオ(アンディ・ラウ)の兄弟とともに勢力を拡大し、ついに香港暗黒街ナンバー1のドンの座についた。しかしユンはその座を狙ったために追放され、クオもそんな世界に嫌気がさして旅立っていった。それから十数年、隆盛を誇っていたサイは争いに疲れ、愛する妻ハオ(カリーナ・ラウ)や息子アンとの静かな生活を望むようになっていた。たが一方ユンは今や新組織のボスとなり、憎いサイを葬り去ることだけを生きがいに強引に勢力を拡げていった。そんな2人の関係にユンの姉ホイ(ポーリン・ウォン)やクオは心を痛めていたが、やがて2人の抗争は卑劣なユンの勝利となる。ホイはサイの身代わりに銃弾に倒れ、サイも重傷を負ってクオのいるマラッカへ逃げる。だがユンの攻撃の手はやまず、無惨にもサイの妻子を爆弾で吹き飛ばした。その時、クオの家族もまた殺された。動かない妻の身体を抱きしめ、サイとクオは自分たちの逃げられない運命を悟る。秘かに2人は香港に戻り、復讐を胸にユンの豪邸へと乗り込んでいく。日暮れとともに紅蓮の炎が屋敷を包み、最後の戦いが始まった。無数の弾丸が飛び交った末、ついに2人はユンへの復讐を果たすのだった。