「甘くない砂糖」のストーリー

アドリアン(ジャン・カルメ)は風采のあがらない初老の男だが、税務署の仕事をやめ、薬剤師の妻ヒルダ(ネリー・ボルジョー)の財産を管理することになった。その彼が、こともあろうに子供だましの詐欺にひっかかってしまった。パリで偶然知り会ったラウール(ジェラール・ドパルデュー)という若者の口車にのり、砂糖相場に手を出したのだ。次から次へと投資を続けた彼は深みにはまり、半年後には遂に破産した。しかし、この哀れな男を救ったのは、何とラウールだった。ラウール自身も大企業の罠にはまり乞食同然となっていたのだ。大男ラウールと小男アドリアン二人の奇妙な友情でつながった奮闘が開始した。そして二人の悪賢いまでの計画はまんまと功を奏して金を取り戻した。太陽のそそぐ屋敷のプールで日光浴をするラウール、アドリアン、そしてヒルダの顔は、幸せに満ちていた。