「笑激のギャンブルマン」のストーリー

アメリカの避暑地のメッカ、マイアミでは、この一帯をあるマフィアが巾をきかせ、健全なスポーツ対抗試合までを、八百長試合に捲き込んでおり、カーレースやアメリカン・フットボールまでその金銭欲に満ちた組織の手がのびていた。そしてボートレースで、抜群の腕をもつ海軍のジョニー中尉(テレンス・ヒル)が優勝できなかった時、提督のカーター(ルチアーノ・カテナッチ)は、誰かがボートに細工してエンジントラブルを演出したに違いないとにらんだ。警察はあてにならないので、コンピューターに問うたところ、エンジントラブルの一件で頭にきているジョニーの力が必要だと返ってきた。海軍兵学校を首席で卒業し、記憶力抜群で、スポーツ万能のジョニーを、早速呼び出したカーターは、マフィアにひと泡くわせようと、極秘命令を下した。賭博に関してはあまり強くないジョニーを支えるためには、異母兄弟で賭博の天才児、チャーリー(バッド・スぺンサー)の力が必要だ。しかし、天才児の名を欲しいままにしたチャーリーも、今はすっかり足を洗い、トバクとは縁を切っていた。そこで恋心をいだく尼僧のスザンナ(マリサ・ラウリト)が孤児院建設費で大金が必要だというところをつけ込んで、協力を申し出たがチャーリーは首をタテにふらない。どうにかしてチャーリーから賭博の必勝法を聞き出そうと、四苦八苦の作戦を開始した。まずは、マフィアの4人組を相手にモンチャクしている間に、彼のトラックを持ち出し、それを餌にしてカジノに呼び出すという手のこんだ作戦。とうとう目の見えるジョニーの親父を盲目に仕立て、その手術代が必要だという泣き落としが成功、1人はニギリ、1人は騎手に別れて、競馬場で大穴演出。次に賭博のイロハの直伝をうけ、すぐにマスターするというジョニーの天才ぶり。今度は領海外に停泊しているカジノ船に単独出陣するジョニー。相手のマフィアのボスが怒り出すぐらいの勝ちっぷりに、ついに命をねらわれる。しかし、そこヘ巨体のチャーリーが落下傘で、海からはカータ提督以下海軍が応援にかけつけ悪者どもを圧するのだった。