「マリリンとアインシュタイン」のストーリー

1954年、ニューヨーク。今まさに国民的な人気女優(テレサ・ラッセル)の白いワンピースのスカートが地下鉄の風でまくれるシーンのロケ真っ只中である。彼女をひと目見ようと集まったやじ馬の中には彼女の夫で元・国民的人気野球選手(ゲイリー・ビジー)の顔もあった。街中のマッキャンズ・バーでは、アメリカ中を揺るがしている上院議員(トニー・カーティス)が、客たちと論争している。仕事を終えた女優は数10階建てのホテルに向かい18階に滞在する天才理論学者(マイケル・エミル)の部屋を訪れる。彼は自由主義思想にありながら、反共産主義思想の公聴会での弁護協力を、かの上院議員に要請されていた。女優は自分が商品のように扱れていることに不満を持ち、天才教授のところには、特殊相対性理論の知識を確かめるためにやってきたのだが、女優の方がかえって独特の論理をのべて、教授をびっくりさせた。嫉妬に狂う元・野球選手は、妻を尾行して10階のホテルのドアをノックする。彼が教授に話すことといったら風船ガムのおまけカードに何回自分が使われたかということぐらいだ。次の日の朝、非米活動委員会のリーダーである上院議員は、教授の部屋を訪ね、書類の束の押収にやって来た。しかしベッドに横たわっている女優は、教授を擁護し書類は渡さないでとつっぱねる。上院議員は女優の腹をなぐり、彼女は妊娠していた子供を流産してしまう。自分の生涯の研究が、第二次大戦に利用されたことに責任を感じていた教授は、18階のホテルの窓から研究の成果を投げ捨てるのだった。

今日は映画何の日?

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