台湾エミー賞4部門受賞の医療系コメディが一挙放送に。日本人キャストの記者会見もリポート

台湾のテレビアワード・台湾電視金鐘奨(台湾エミー賞)で、2023年に長編ドラマ部門の作品賞・主演女優賞・監督賞・新人俳優賞の4部門を受賞した医療系ラブコメディ『暴走外科医がやってきた』が、12月12日よりホームドラマチャンネルで一挙放送される。主演女優賞に輝いたジャネル・ツァイは、2020年には『噬罪者』(原題)で長編ドラマ助演女優賞を受賞している演技派。日本では2011年のドラマ『結婚って、幸せですか』で知られている。本作で演じているのは優秀な外科医だがある出来事を機に手術室に入れなくなったリウ・ズーシュー。都会の大病院から田舎町の病院に異動してきたリウ医師が、型破りな言動で騒動を起こしながらも患者を救い、人々とふれあううちに、医師としての使命感を取り戻していく姿を描いている。また、本作には台湾のドラマやバラエティ番組で人気を集めている日本人俳優の風田(フォンティエン)が、血の苦手な研修医・アグイ役で出演。11月には彼を招いた本作のイベントが東京で開催された。

190cmという長身の風田は青森県出身。台湾のアイドルグループ・SpeXialの元メンバーで、現在は俳優・タレントとして活躍。今年の大晦日には台北市主催の年越しイベントの司会の一人を務めるほどの人気を博している。11月11日に東京・台湾文化センターで開催されたイベントでは記者会見も行われ、風田は「本名の豊田と中国語の発音が同じなので」と、芸名の由来を説明。「皆さんに『風田、風田』と声をかけてもらうと、『豊田』と呼び捨てにされているようで、ちょっと複雑です(笑)」と言って、笑いを誘った。本作については「病院を舞台に、みんなで問題に立ち向かっていく物語。感動するし、笑えるし、これまで出演してきたなかで、一番、好きな作品です」と想いを語った。アグイ役はオーディションで射止めたそうで、「僕は台湾では外国人だし、アグイはけっこう大きな役だし、受かるわけがないと思っていました。ヤケになって大げさな演技をしたら、おもしろいと思っていただけて、合格しました。だから、僕が一番、びっくりしています(笑)」。ドラマの撮影時の苦労を聞かれると「レギュラー出演しているバラエティ番組と本作の撮影が重なっていたので、ずっと休みなく撮影していて、ドラマの最後の方では体調を崩していました。演技をしている時は大丈夫なのですが、カットの声がかかるとその場にうずくまって動けなくなったこともありましたね」と当時を振り返った。

日本では台湾は旅行先として、特に女性に人気が高いが、男性にお勧めの楽しみかたを聞かれると「やっぱりグルメですね。僕は台南の食べ物が大好きなんですが、その中でも牛肉のスープがお勧めです。台湾というと台北に行く人が多いと思いますが、ぜひ、台南にも行ってください」と答えていた。

その後のイベントではアグイ役を思わせる白衣姿を披露。究極の選択のコーナーで「金持ちだけど5年で死ぬ、極貧だけど80歳まで生きる」では、どちらがいいかと聞かれると「80歳まで生きる」を選び、「ヘルニアになって健康の大切さを実感した」と説明。「ドラマとバラエティ番組ではどちらが好き?」の質問では「ドラマ!」と答えた後に「どっちも」と言い直していた。事前にファンから募った質問に答えるコーナーで中国語の上達法を聞かれると「笑われてもいいから話す。とにかくコミュニケーションをとること」とアドバイス。また、お勧めの飲食店について風田が答えると会場のファンは即座にスマホでその店を検索していた。そのほか、当日のバッグの中身を公開したり、抽選で私物をプレゼントするなどしてファンとの親交を深めていた。


「暴走外科医がやってきた」
12月12日より毎週火〜木曜日 深夜2時00分〜3時00分
ホームドラマチャンネルにて放送

監督・脚本:ライ・モンジェ
出演:ジャネル・ツァイ、ベラント・チュウ、フォンティエン、ドゥー・イェン、ジャン・ザイシン

2022年/台湾/全10話

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