蒲田前奏曲

かまたぜんそうきょく
上映日
2020年9月25日

製作国
日本

上映時間
117分

ジャンル
ドラマ

ここが見どころ

「わたしは光をにぎっている」の中川龍太郎、「月極オトコトモダチ」の穐山茉由、「プールサイドマン」の渡辺紘文ら4監督による連作長編。売れない女優・マチ子は、ある日、彼氏と間違われるほど仲の良い弟から彼女を紹介され、ショックを受ける。(「蒲田哀歌」)「飢えたライオン」で主演を務めた松林うららが、自身の地元である蒲田を舞台にプロデュースと出演を兼任。共演は「劇場」の伊藤沙莉、「火口のふたり」の瀧内公美。

映画専門家レビュー

  • フリーライター

    須永貴子

    4人の監督による連作長篇をトータルで評価するのは難しいが、映画業界への愚痴をぐだぐだと垂れ流す最終章が、全体をぶち壊していることは間違いない。主人公が売れない女優の蒲田マチ子で、舞台が蒲田という最低限の設定くらいは守ってほしかった。夢を追うマチ子が女友達と休日を過ごして人生に惑う「第2番」(マチ子の友人を演じる伊藤沙莉の切れの良い咆哮をのらりくらりと煙に巻く山本剛史との言い争いはちょっと別格)と、me too 映画の「第3番」は評価したい。

  • 脚本家、プロデューサー

    山田耕大

    何の予備知識もなく見ていたので、どうにもつなぎが歪な作品だろうと首をひねっていたら、最後の一篇でやっとこれがオムニバスだとわかった。オムニバスは難しい。成功した例もあまりない。見る側としては、ある一つの観点から見たいのに、篇ごとにバラバラだと気持ちが分散してしまう。だから、話はまちまちでも各篇に一貫して通じるテーマなりモチーフなりがないとうまくいかないのだ。女性の生き方アラベスクというのか、それぞれに興味深い女性たちが出てくるだけに惜しい。

  • 映画評論家

    吉田広明

    オムニバスにありがちだが、各監督の個性がバラバラ。それでも何か突出したものがあれば看過されるのだが、結果的には残念なものに。一人の女優の個性を描きたいのか、蒲田という土地の個性を描きたいのか。コンセプトに関して予め監督間でコンセンサスを得ておくべきだった。監督の個性を尊重といえば聞こえはいいが、丸投げで勝手気儘にやらせた印象。特に第四話に関して問題ありと見る人もいるかもしれないが、第四話だけの問題ではない、製作者の無策が全体を不明瞭にしている。

「蒲田前奏曲」のストーリー

〈第1番「蒲田哀歌」〉オーディションと食堂でのアルバイトの往復で疲れ果てている売れない女優・蒲田マチ子(松林うらら)は、東京の蒲田で大学生の弟・タイ蔵(須藤蓮)と暮らしている。そんなある日、彼氏と間違われるほど仲の良いタイ蔵から彼女(野口セツ子)を紹介され、マチ子はショックを受ける。だが、その彼女の存在が、女として、姉として、女優としての在り方を振り返るきっかけとなってゆく……。〈第2番「呑川ラプソディ」〉ある日、マチ子は大学時代の友人たち5人で久々に女子会をするが、独身チームと既婚チームに分かれ、気まずい雰囲気になってしまう。そこでマチ子は蒲田温泉へ行くことを提案。5人は仕事、男性のことなどを話し合い、次第に隠していたものが丸裸になってゆく……。〈第3番「行き止まりの人々」〉映画のオーディションを受けたマチ子。それは、セクハラや#metooの実体験やエピソードがあれば話すという内容だったが、皆、思い出すことに抵抗を感じ、上手く演じることができない。そんななか、マチ子の隣にいた黒川(瀧内公美)だけは迫真の演技を見せるのだった。マチ子と黒川は共に最終選考に残るが……。〈第4番「シーカランスどこへ行く」〉マチ子の実家・大田原に住む従姉妹の小学5年生・リコ。女優としても活動する彼女は、現在大田原で映画の撮影中。そんななか、とある映画監督が待合所にやってくる……。

「蒲田前奏曲」の映像

「蒲田前奏曲」の写真

「蒲田前奏曲」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「蒲田前奏曲」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 2020
公開年月日 2020年9月25日
上映時間 117分
製作会社 「蒲田前奏曲」フィルムパートナーズ(和エンタテインメント=ENBUゼミナール=MOTION GALLRY STUDIO=TBSグロウディア)(企画:うらら企画)
配給 和エンタテインメント=MOTION GALLRY STUDIO
レイティング 一般映画
アスペクト比 16:9
音量 ステレオ
公式サイト https://www.kamataprelude.com/
コピーライト (C)2020 Kamata Prelude Film Partners

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映画専門家レビュー

今日は映画何の日?

NEW今日誕生日の映画人 5/14

インディラ・ヴァルマ(1973)

ナショナル・シアター・ライブ2020「プレゼント・ラフター」

イギリスの国立劇場ロイヤル・ナショナル・シアターが厳選した傑作舞台を映像化するプロジェクト「ナショナル・シアター・ライヴ」の1作。スター俳優ギャリー・エッセンダインが海外ツアーに出かける準備をしていたところ、個性的な面々の訪問を受け、彼の生活はハチャメチャに……。現代の名声・欲望・孤独を投影した作品。主演は、ドラマ「SHERLOCK」のジム・モリアーティ役など映像分野でもおなじみのアンドリュー・スコット。

ナショナル・シアター・ライヴ 2016「人と超人」

イギリス国立劇場ロイヤル・ナショナル・シアターで上演された舞台をデジタルシネマ化した「ナショナル・シアター・ライヴ」シリーズの一作。レイフ・ファインズ扮する独身貴族ジャックが、現実からの逃避行を図るバーナード・ショーの戯曲を収録。共演は「エクソダス 神と王」のインディラ・ヴァルマ、「キャプテン・フィリップス」のコーリイ・ジョンソン。
ソフィア・コッポラ(1971)

オン・ザ・ロック

ソフィア・コッポラが監督・脚本を務めたコメディ。新しく来た同僚と残業を繰り返すようになった夫に疑いを抱いた若い母親ローラは、プレイボーイの自分の父親とともに夫を尾行することに。2人は夜のニューヨークを駆け巡りながら、その距離を近づけていく。出演は、「デッド・ドント・ダイ」のビル・マーレイ、「カムバック!」のラシダ・ジョーンズ、「デンジャラス・バディ」のマーロン・ウェイアンズ。

ようこそ映画音響の世界へ

ハリウッドの映画音響に焦点をあてたドキュメンタリー。その進化において大きな偉業を残した「市民ケーン」「鳥」「ゴッドファーザー」などの名作から映画音響の歴史を紹介。さらに、スペシャリストたちと共に“音”が映画にもたらす効果と重要性に迫っていく。出演は「地獄の黙示録」のウォルター・マーチ、「スター・ウォーズ」のベン・バート、「ジュラシック・パーク」のゲイリー・ライドストローム。