子どもたちをよろしく

こどもたちをよろしく
上映日
2020年2月29日

製作国
日本

上映時間
105分

ジャンル
ドラマ

ここが見どころ

中学生のいじめと自殺、その裏にある家庭の問題を描く人間ドラマ。デリヘルで働く優樹菜は、実の母親と義父、義父の連れ子で中学二年生の稔と暮らしている。義父は酒に酔うと、母と稔に暴力を振るい、優樹菜には性暴力を繰り返すが、母は見て見ぬふりだった。監督・脚本は、「ワルボロ」の隅田靖。出演は、「愛なき森で叫べ」の鎌滝えり、「長いお別れ」の杉田雷麟、本作がデビュー作となる椿三期、「天然☆生活」の川瀬陽太、「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。」の村上淳、「いぬむこいり」の有森也実。

映画専門家レビュー

  • 映画評論家

    川口敦子

    いじめ、自殺、家庭崩壊。中学生をめぐる問題を現場で吸い上げ発せられるメッセージが胸に刺さる。子どもたち以上に深刻な大人たちの問題。皮相的報道の問題(終幕の父の会見、一見、同情を呼ぶ存在の実相を映画は指し示す)。主題のそうした奥行を嚙みしめた上で、異母姉弟が動物園でつかう弁当の一景、その姉の身の振り方、どぶ川での一悶着を切りとる縦の構図等々、“普通の映画”としての見せ方、物語り方にも魅了された。蛇足ながら特別協力澤井信一郎監督の新作も待望する。

  • 映画評論家

    佐野享

    このような題材を扱った映画は必要であり、作り手たちの本気を疑うつもりもない。が、観ていてどうしても引っかかる。この残酷な現実、救いのなさをドラマに仕立てる際に、それを字義通りの残酷さ、救いのなさとして表現する手つきは、はたして当事者的な問答に根ざしたものだろうか。それはこの映画を「社会の闇」を描いた作品とする打ち出し方からも感じる疑問である。まず自分自身が他人事にしないという前提に立った場合、現時点で、僕は、この映画を評価することができない。

  • 映画評論家

    福間健二

    痛ましい二家族の話。始まって早々、ケン・ローチなら、あるいは城定秀夫なら、どうやるかと思ったりした。しかし中盤以降、引き込まれた。隅田監督と鍋島カメラマン。監督がうまく、撮影がよく、役者ががんばって、作品全体が歯を食いしばっているという感じに。川瀬、村上、有森は、文字通り「見ていたくない」部類の弱い大人。子の側の鎌滝、杉田、椿は、いざというとき、いい顔をして、いい声を出す。これほどやれるなら、真に対決すべきものへと思考を展開してほしかった。

「子どもたちをよろしく」のストーリー

東京に程近い北関東のとある街。デリヘルで働く優樹菜(鎌滝えり)は、実の母親・妙子(有森也実)と義父・辰郎(村上淳)、辰郎の連れ子で中学二年生の稔(杉田雷麟)と暮らしている。酒に酔った辰郎は、妙子と稔には暴力を振るい、優樹菜には性暴力を繰り返したが、妙子はなす術なく見て見ぬふりだった。稔は父と母に不満を持ちながら、優樹菜に淡い想いを抱いていた。優樹菜の勤務先・ラブラブ48の運転手・貞夫(川瀬陽太)は重度のギャンブル依存症で、中学二年生の一人息子・洋一(椿三期)をほったらかし、いつも深夜に帰宅していた。洋一は暗く狭い部屋で、帰ることのない母を待ち続けていた。稔と洋一は同じ学校に通い、もとは仲が良かったが、洋一は稔のグループからいじめの標的にされていた。ある日、家の中でデリヘルの名刺を拾った稔は優樹菜の仕事に疑問を抱き、自分も洋一のようにいじめられる側になるのではないかと怯えるようになる。居場所を失った稔と洋一、そして優樹菜は、ある行動に出る……。

「子どもたちをよろしく」の写真

「子どもたちをよろしく」のスタッフ・キャスト

スタッフ
キャスト役名

「子どもたちをよろしく」のスペック

基本情報
ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 2019
公開年月日 2020年2月29日
上映時間 105分
製作会社 子どもたちをよろしく製作運動体(製作プロダクション:ドッグシュガー)
配給 太秦
レイティング 一般映画
公式サイト http://kodomoyoroshiku.com/
コピーライト (C)子どもたちをよろしく製作運動体

「子どもたちをよろしく」のみんなのレビュー

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映画専門家レビュー

今日は映画何の日?

NEW今日誕生日の映画人 5/13

キャンディス・アッコラ(1987)

デッドガール(2008)

学生たちが、廃墟となった病院に裸のまま繋がれていたいくら嬲っても死なない女に、凌辱を加える猟奇的なスリラー。2008年トロント国際映画祭などの映画祭で上映され、あまりにも異常な狂気が物議を醸した。監督は「チャーリー 世界一かわいい犬と僕が伝えたいこと」(未)のマルセル・サーミエント。さえない学生を「赤ずきん」のシャイロー・フェルナンデスが、さえない学生が思いを寄せる女子を「オン・ザ・ドール」(未)のキャンディス・アッコラが、何をされても死なない女を本作が映画デビュー作となったジェニー・スペインが、女が死なないのをいいことに好き放題し次第に狂気に陥っていく友人を「LOOPER/ルーパー」のノア・セガンが演じる。
シオバン・ファロン(1961)

ホワッツ・イン・ザ・シェッド

「ブラッドナイト」のフランク・サバテラ監督によるホラー。スタンの家にある小屋から怪しげな声が聞こえてくるようになり、不審者を追い出そうと小屋の中に入った者が次々に八つ裂きに。友人のドマーは、これで嫌な奴らに仕返しができると言い出すが……。出演は「X-DAY 黙示録」のジェイ・ジェイ・ウォーレンほか。特集『未体験ゾーンの映画たち2021』にて上映。

ハウス・ジャック・ビルト

第71回カンヌ国際映画祭に出品され、過激な描写で物議を醸したラース・フォン・トリアーの問題作。1970年代のワシントン州。建築家を志す独身の技師ジャックは、ある出来事をきっかけに、アートを創作するかのように、殺人に没頭するようになる……。出演は「マイ・ライフ・メモリー」のマット・ディロン、「エレニの帰郷」のブルーノ・ガンツ、「ニンフォマニアック Vol.1」のユマ・サーマン。

NEW今日命日の映画人 5/13

ドリス・デイ(2019)

ニューヨークの大停電

クロード・マグニアの舞台劇を、この映画製作者で「マーメイド作戦」のエヴェレット・フリーマンと「ベン・ハー(1959)」のカール・タンバーグが脚色、「恐怖の蝋人形」のハイ・アヴァーバックが監督したコメディ。撮影は「レッド・リバーのガンマン」のエルスワース・フレデリックスのニューヨーク・ロケ、音楽は「卒業」のデーヴ・グルーシンが担当した。出演は「おしゃれスパイ危機連発」のドリス・デイ、「プレイラブ48章」のロバート・モース、「大進撃」のテリー・トーマス、「アルバレス・ケリー」のパトリック・オニールほか。製作は、脚本担当のエヴェレット・フリーマンとマーティン・メルチャー。

おしゃれスパイ危機連発

「独身アパート」のフランク・タシュリンとジェイ・ジェイソンが脚本を書き、タシュリンが監督したコメディ。撮影は「華麗なる激情」のレオン・シャムロイ、音楽は「飛べ! フェニックス」のフランク・デヴォールが担当した。出演は「ただいま熱愛中」のドリス・デイ、「ハワイ」のリチャード・ハリス、「ねえ!キスしてよ」のレイ・ウォルストン、「アパートの鍵貸します」のジャック・クラシェンほか。製作はアーロン・ローゼンバーグとマーティン・メルチャー。